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PEEK3次元加工品|精密切削・3軸マシニング

- プラスチック加工品例 -

PEEK3次元加工品|精密切削・3軸マシニング

PEEK3次元加工品は、88mm×78mm×厚み10.5mm・公差±0.05mmで仕上げた高精度部品です。3次元CADデータ(STEP)をもとに、3軸マシニングセンターボールエンドミルで両面を精密切削し、表面処理なしで滑らかな切削面を実現しています。

この記事の要点

  1. PEEK板材を使用した3次元精密切削加工品で、外形寸法88mm×78mm×10.5mm・公差±0.05mmの高精度部品です。
  2. 3次元CADデータ(STEP)をもとに、3軸マシニングセンターボールエンドミルで表裏を精密切削しています。
  3. 表面処理なしでも、PEEKらしい滑らかな切削面を実現しています。
  4. 物性値・比較表・長所短所・加工対策・用途を通じて、設計と素材選定に役立つ情報を整理しています。
  5. 関連情報:PEEK3次元加工事例一覧PEEK3D加工事例一覧PEEK樹脂素材解説
PEEK3次元加工品の全体写真。外形88mm×78mm×厚み10.5mm、公差±0.05mmで3軸マシニングセンターにより精密切削加工したPEEK樹脂部品。
PEEK板材3軸マシニングセンターで精密切削した3次元加工品の全体写真です。外形88mm×78mm×厚み10.5mm、公差±0.05mmで仕上げています。

PEEK3次元加工品を斜め方向から撮影した写真。段差形状や曲面、ポケット形状をボールエンドミルで仕上げたPEEK樹脂の精密切削加工面がわかる。
斜め方向から見た写真です。段差・曲面・ポケット部の滑らかな切削面をご確認いただけます。

PEEK3次元精密切削加工品を低い位置から斜めに撮影した写真。裏面側の段差や肉厚変化、3次元CADデータを忠実に再現した立体形状が分かる。
低い位置から見た写真です。裏面側の段差や肉厚変化を含む立体形状が分かります。

PEEK3次元加工品の代表仕様
項目 内容
素材 PEEK樹脂板材
外形寸法 88mm×78mm×厚み10.5mm・公差±0.05mm
加工内容 3次元精密切削加工、表裏2面加工、4箇所貫通穴加工、糸面取り加工
加工設備 3軸マシニングセンターボールエンドミルほか
仕上げ 表面処理なし、切削加工のみで滑らかな仕上がり面
図面支給 3次元CADデータ(STEP)支給

PEEK樹脂3次元加工(3Dマシニング)の詳細解説

3次元CADデータ(STEPファイル)をもとに、3軸マシニングセンターによる精密切削加工で製作した事例です。

外形は88mm×78mm×厚み10.5mm、公差は±0.05mmです。表面処理は行わず、切削のみで滑らかな仕上がり面を実現しています。

PEEK樹脂3次元加工(3Dマシニング)の工程ステップ

  1. 3次元データ解析とNCプログラム作成:STEPデータをCAD/CAMに読み込み、曲面・段差を考慮した工具経路を設計してNCプログラムを作成します。
  2. 素材準備と機械セッティング15mm厚のPEEK板材を準備し、熱変形を抑える条件で固定します。
  3. 平面加工(表裏基準面創成)フルバックカッターで表裏を平滑に加工し、厚み10.5mm±0.05mmの基準を作ります。
  4. 外形加工フラットエンドミルで88mm×78mmの外形を仕上げます。
  5. 内部切削加工(表面側)ボールエンドミルで段差・曲面・ポケット・テーパーなどを精密切削します。
  6. 穴加工ドリルで4箇所の貫通穴あけ加工を行います。
  7. ワーク反転と再セッティング:加工面を保護しながら反転し、位置決め精度を確保して再固定します。
  8. 内部切削加工(裏面側):裏面側も同様に加工し、表裏の寸法整合を取りながら形状を完成させます。
  9. 糸面取り加工:全体の角部にC面取り加工を施し、安全性と外観を整えます。
  10. 最終検査と出荷準備:寸法測定と外観確認を行い、基準を満たした製品を出荷します。

PEEK樹脂切削加工で注意すべきポイント

  • 切削速度の最適化:熱蓄積による変形を避けるため、切削条件を最適化します。
  • 工具材質と形状の選定超硬合金製の鋭利な工具と、精度の高いボールエンドミルが重要です。
  • 固定方法の工夫:過度なクランプ圧を避け、変形と振動を抑えます。
  • 切り込み深さの管理:深切りを避け、複数パスで安定加工します。
  • クーラントの使用:切削熱を抑え、切りくず排出も安定させます。
  • 加工順序の最適化:荒加工と仕上げ加工を分け、精度を維持します。

本製品で使用したPEEK樹脂について

PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン)は、耐熱性・機械的強度・耐薬品性のバランスに優れたスーパーエンジニアリングプラスチックです。

未充填、ガラス繊維強化、炭素繊維強化、摺動、医療などのグレードがあり、用途に応じた選定が可能です。詳しい情報はPEEK樹脂素材解説ページをご参照ください。

PEEK樹脂の特性と優位性

  • 卓越した耐熱性:連続使用温度250℃、融点334℃と高い耐熱性を持ちます。
  • 優れた機械的強度:引張強度90~100MPaと高く、繰り返し荷重にも強い素材です。
  • 幅広い耐薬品性:濃硫酸を除く多くの酸・アルカリ・有機溶媒に耐性があります。
  • 難燃性と低発煙性UL94 V-0を持ち、安全性の高い素材です。
  • 優れた耐熱水性オートクレーブ滅菌にも対応しやすい特長があります。
  • 低吸水性と寸法安定性:吸水率0.1~0.14%と低く、精密部品にも向いています。
  • 優れた耐放射線性:放射線環境下でも特性を維持しやすい素材です。

PEEK樹脂の主要特性(物性値)

PEEK樹脂(未充填グレード)の主要物性値一覧
項目 単位 数値 試験規格
密度(比重) g/cm3 1.30~1.32 ASTM D792
引張強度 MPa 90~100 ASTM D638
破断時伸び % 30~50 ASTM D638
圧縮強度 MPa 120~125 ASTM D695
曲げ強度 MPa 110~170 ASTM D790
アイゾット衝撃強度(ノッチ付) J/m 85 ASTM D256
連続使用温度 250~260
融点 334~343 ASTM D3418
ガラス転移温度 143~145
荷重たわみ温度(1.86MPa) 152~160 ASTM D648
線膨張率(<150℃) ×10-5/℃ 4.0~4.7 ASTM D696
熱伝導率 W/(m・K) 0.25
吸水率(24時間) % 0.10~0.14 ASTM D570
難燃性規格 UL94 V-0 UL94

※上記数値は代表値であり、規格値ではありません。設計時は各材料メーカーの技術資料をご確認ください。

PEEK・他樹脂素材・金属素材との比較表と優位性分析

PEEK樹脂の性能を、主要なエンジニアリングプラスチックや金属材料と比較します。

PEEK樹脂と主要エンジニアリングプラスチック・金属材料の特性比較
特性項目 PEEK POM
(ポリアセタール)
PPS
(ポリフェニレンサルファイド)
アルミニウム
(A5052)
SUS304
(ステンレス鋼)
密度(g/cm3 1.30~1.32 1.41~1.42 1.35 2.70 7.93
引張強度(MPa) 90~100 67~69 70~80 195~215 520以上
連続使用温度(℃) 250~260 85~105 220 150~200 450~600
耐薬品性
耐摩耗性
電気絶縁性 × ×
加工性
コスト(指数) 100 8~12 30~40 15~20 20~25
汎用性
加工品事例 PEEK加工品事例 POM加工品事例 PPS加工品事例

※数値は代表値です。◎:非常に優れる、○:優れる、△:やや劣る、×:不適 ※コスト指数はPEEKを100とした場合の相対値です。

比較表から見るPEEK樹脂の優位性

  • 軽量性と強度のバランスに優れ、金属代替の候補になりやすい素材です。
  • 耐熱性はPOMより大きく高く、高温環境に向きます。
  • 耐薬品性と絶縁性を両立し、化学・電気用途にも適しています。
  • 低吸水で寸法安定性が高く、長期使用にも向いています。

PEEK樹脂の長所と短所の分析

PEEK樹脂の長所と短所(メリット・デメリット)
長所(優れた特性) 短所(留意点)
卓越した耐熱性
250~260℃の連続使用に対応しやすい素材です。
材料コストが高い
他のエンプラと比べて高価です。
高い機械的強度
負荷のかかる用途にも使いやすい素材です。
加工難易度が高い
工具摩耗や熱変形への配慮が必要です。
耐薬品性と絶縁性
化学・電気用途に適しています。
濃硫酸には不向き
使用環境の確認が必要です。
低吸水で寸法安定性が高い
精密部品にも向いています。
接着性が低い
用途により二次加工の工夫が必要です。
難燃性と低発煙性
安全性が求められる用途でも選ばれます。
入手性が限定的な場合がある
納期に影響することがあります。
医療分野にも使われる
医療グレードは滅菌対応用途にも適しています。
高温・高荷重条件では設計配慮が必要
使用条件に応じた検討が重要です。

PEEK樹脂加工でよくあるトラブルと当社の対策

PEEK樹脂の切削加工では、材料特性に起因するトラブルが起こることがあります。当社では条件最適化により安定した加工を行っています。

PEEK樹脂切削加工の主なトラブルと当社の対策一覧
トラブル 主な原因 当社の対策
寸法誤差・変形 切削熱、クランプ歪み、内部応力 切削速度の最適化、クーラント使用、荒加工と仕上げ加工の分離
加工面の荒れ 工具摩耗、振動、条件不適合 鋭利な工具の使用と定期交換、高剛性設備の活用
工具の早期摩耗 高硬度、切削熱、条件不適合 専用工具選定、送り・回転条件の最適化、十分な冷却
バリの発生 切れ味不足、進入条件不適合 工具条件の最適化、進入・退出角度の調整
クラック(割れ) 過大な締付け、急激な温度変化、薄肉部応力集中 クランプ圧管理、温度管理、応力集中を避ける工具経路設計

PEEK樹脂の精密加工に関して、技術的なご相談や加工可否の確認がございましたら、お気軽にご相談ください。

当社のPEEK樹脂精密切削加工が活躍する分野

PEEK樹脂の特性と当社の精密切削加工技術は、さまざまな先端分野で活用されています。特注精密加工部品として、既製品では対応しにくい仕様にも対応できます。

  • 航空宇宙分野:軽量・高強度・耐熱性を活かした構造部品や周辺部品
  • 医療機器分野:オートクレーブ滅菌対応部品、医療グレード用途
  • 半導体製造装置分野:高純度・低アウトガス性が求められる部品
  • 自動車産業分野:高温環境下の軽量部品、金属代替部品
  • 化学プラント分野:耐薬品性が求められる継手・シール・周辺部品
  • 食品機械分野:洗浄耐性や衛生性が求められる部品
  • 試作・開発分野1個からの小ロットや評価用サンプルへの対応

PEEK樹脂加工に関するよくあるご質問(FAQ)

Q1. PEEK樹脂の切削加工は、他の樹脂と比べて何が難しいのですか?

A1. 高硬度で工具負荷が大きく、熱変形も起こりやすい点です。適切な切削条件と冷却が重要で、当社では最適条件により高精度加工を行っています。

Q2. 3次元CADデータがない場合でも加工依頼できますか?

A2. はい、可能です。2次元図面(PDFや紙図面)からの加工や、必要に応じた3次元CADモデル化、現物からのリバースエンジニアリングにも対応しています。

Q3. 1個だけの試作でも対応してもらえますか?

A3. はい、1個からの小ロット加工に対応しています。試作や評価用部品にも適しています。

Q4. 納期はどのくらいかかりますか?

A4. 内容や数量によりますが、標準的な部品で5~7日程度が目安です。お急ぎの場合は別途ご相談ください。

Q5. PEEK樹脂にはどのようなグレードがありますか?

A5. 未充填、ガラス繊維強化、炭素繊維強化、摺動、医療などのグレードがあります。用途に応じて選定できます。

Q6. PEEK樹脂加工で実現できる寸法公差はどの程度ですか?

A6. 一般的には±0.1mm程度、本製品のように±0.05mmの高精度加工も実績があります。形状や条件によりさらに厳しい精度のご相談も可能です。

Q7. PEEKとPPSの違いは何ですか? どちらを選べば良いですか?

A7. PEEKは耐熱性と機械的強度が高く、PPSはコストと寸法安定性のバランスに優れます。 高温環境や高強度用途ではPEEKが有力です。

Q8. 表面処理や二次加工は可能ですか?

A8. はい、可能です。糸面取り・C面取りR面取りバフ研磨ショットブラストなどの表面処理、タップ加工インサート挿入接着加工などの二次加工も承ります。

Q9. PEEK樹脂は食品機械部品にも使用できますか?

A9. はい、食品衛生法適合グレードであれば食品機械部品にも使用できます。耐熱水性と洗浄耐性にも優れます。

Q10. PEEK樹脂は医療機器部品にも使用できますか?

A10. はい、医療グレードPEEKは医療機器やインプラント用途に使われます。オートクレーブ滅菌にも対応可能です。

Q11. PEEK樹脂は金属部品の代替として使えますか?

A11. はい、多くの用途で可能です。軽量化、耐薬品性、電気絶縁性、非磁性が求められる場面で金属代替の候補になります。

Q12. PEEK樹脂加工を依頼するときに、事前に何を用意すればよいですか?

A12. 図面やSTEPデータ、使用環境、必要数量、公差条件をご用意いただくと、スムーズにお見積りできます。2次元図面のみでもご相談可能です。

PEEK樹脂加工のご注文から納品までの流れ

  1. お問い合わせ・図面のご提供
    メールまたはお問い合わせメールフォームから、図面(2D図面または3D CADデータ)、必要数量、希望納期をお知らせください。
  2. お見積書の作成と提出
    図面内容をもとに、加工内容・材料・数量を確認し、お見積書を作成します。通常は1~2営業日以内を目安にご案内します。
  3. ご注文書の受領・製作開始
    内容をご確認後、正式なご注文書をご送付ください。受領後、材料手配とNCプログラム作成を開始します。
  4. 精密切削加工
    3軸マシニングセンターを使用し、条件を最適化しながら精密切削を行います。加工中も寸法確認を行い、安定した仕上がりを確保します。
  5. 品質検査
    加工完了後、各種測定機による寸法測定外観検査を実施し、基準を満たした製品のみを出荷対象とします。
  6. 梱包・納品
    検査合格品を丁寧に梱包し、ご指定先へ納品します。必要に応じて検査成績書や材料証明書のご相談にも対応します。

まとめ

PEEK3次元加工品は、耐熱性・機械的強度・耐薬品性に優れたPEEK樹脂を、3軸マシニングセンターで高精度に仕上げた事例です。本製品では、88mm×78mm×厚み10.5mm・公差±0.05mmの精度と、表面処理なしでも滑らかな切削面を実現しています。

当社はPEEK樹脂の3次元精密切削加工に豊富な実績があり、1個からの小ロットにも対応しています。図面が固まっていない段階からでも、お気軽にご相談ください。 より多くの事例はPEEK加工品事例一覧ページ、素材の詳しい情報はPEEK樹脂素材解説ページをご覧ください。

お問い合わせメールフォーム

電話での問い合わせは 0553-33-6927 まで


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