
PEEK3次元加工品|精密切削・3軸マシニング
- プラスチック加工品例 -
PEEK3次元加工品|精密切削・3軸マシニング
PEEK3次元加工品(PEEK3D加工品)は、外形88mm×78mm×厚み10.5mm・公差±0.05mmの高精度PEEK樹脂部品です。3次元CADデータ(STEP)からCAMでNCプログラムを作成し、3軸マシニングセンター+ボールエンドミルにより表裏2面を精密切削。表面処理なしでも滑らかな切削面を実現した事例で、PEEK樹脂の物性値・他素材比較・長所短所・加工トラブル対策・適用分野まで、設計・素材選定に役立つ情報をまとめています。
この記事の要点
- PEEK板材を使用した3次元精密切削加工品で、外形寸法 88mm×78mm×10.5mm・公差±0.05mmの高精度部品であること。
- お客様から支給された3次元CADデータ(STEP)をもとにCAMでNCプログラムを作成し、 3軸マシニングセンターとボールエンドミルを用いて両面を精密切削加工していること。
- PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン)の優れた耐熱性・機械的強度・耐薬品性を活かし、 表面処理なしでも切削加工のみで滑らかな仕上がり面を実現していること。
- PEEK樹脂の物性値、他樹脂・金属との比較表、長所と短所、 加工時に起こりやすいトラブルと当社の対策、適用分野など、 設計・素材選定に役立つ情報を詳しく掲載していること。
- 他のPEEK切削加工事例やPEEK樹脂素材解説ページへのリンクから、用途に応じた素材・形状選定やお見積り相談へスムーズに進めること。(例:PEEK切削加工品の一覧ページ、 PEEK樹脂素材解説ページ など)
PEEK3次元加工品(PEEK3D加工品)は、PEEK樹脂板材を使用した外形88mm×78mm×厚み10.5mm・公差±0.05mmの高精度部品です。
お客様からご支給いただいた3次元CADデータ(STEP)をもとにCAMでNCプログラムを作成し、3軸マシニングセンターとボールエンドミルを用いて、表面側・裏面側の2工程に分けて精密切削加工を行っています。
磨きやコーティングなどの表面処理は行わず、切削加工のみでPEEK樹脂特有の滑らかな仕上がり面を実現していることが、この事例の大きな特徴です。
PEEK樹脂3次元加工(3Dマシニング)の詳細解説
本製品は、PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン)の板材を使用し、3軸マシニングセンターによる精密切削加工で製作されています。お客様からご支給いただいた3次元CADデータ(STEPファイル)を解析し、当社の高度な加工技術により、外形寸法88mm×78mm×厚み10.5mm(厚み公差±0.05mm)という高精度な複雑形状部品を実現しました。
PEEK樹脂はスーパーエンジニアリングプラスチックの代表格として知られ、優れた耐熱性・機械的強度・耐薬品性を兼ね備えた高機能材料です。本製品では、この素材特性を最大限に活かすため、切削速度や工具選定、固定方法など、あらゆる加工条件を最適化しています。表面処理を行わずとも、切削加工のみで極めて滑らかな仕上がりを実現できる点が、当社の技術力の証です。
PEEK樹脂3次元加工(3Dマシニング)の工程ステップ
- 3次元データ解析とNCプログラム作成
お客様よりメールで受領したSTEPファイルを3次元CAD/CAMシステムに読み込み、形状解析を実施。複雑な曲面形状や段差加工を考慮した最適な工具経路(ツールパス)を設計し、NCプログラムを作成します。 - 素材準備と機械セッティング
15mm厚のPEEK板材を必要寸法にカットし、3軸マシニングセンターのテーブルに確実に固定。材料の熱変形を防ぐため、適切なクランプ力と固定位置を慎重に設定します。 - 平面加工(上面・下面の基準面創成)
フルバックカッター(正面フライス)を使用して、ワークの表裏2面を平滑に切削。この工程で厚み寸法10.5mm±0.05の精度を確保します。基準面の平面度は後工程の精度に直結するため、特に重要な工程です。 - 外形加工
フラットエンドミルを使用し、78mm×88mmの外形寸法に仕上げます。本製品には斜め形状も含まれるため、工具の進入角度と切削送り速度を最適化し、バリや欠けのない美しいエッジを実現します。 - 内部切削加工(表面側)
ボールエンドミルを駆使して、円形加工、段加工、テーパー加工、溝加工などの複雑な3次元形状を精密切削。曲面部は特にステップオーバー量(工具の送りピッチ)を細かく設定し、滑らかな仕上がり面を実現します。 - 穴加工
ドリルを使用して4箇所を貫通穴あけ加工。ドリルの先端角度と送り速度を最適化し、穴入口・出口のバリを最小限に抑えます。 - ワーク反転と再セッティング
ワークを慎重に反転させ、加工済み面を保護しながら再固定。位置決め精度を確保するため、基準ピンや治具を使用します。 - 内部切削加工(裏面側)
裏面側も同様にボールエンドミルで複雑形状を精密切削加工。表面側との寸法整合性を保ちながら、全体の形状を完成させます。 - 糸面取り加工
全ての角部に糸面取り(C面取り加工)を施し、鋭利なエッジを除去。製品の取り扱い時の安全性向上と、美しい外観を実現します。 - 最終検査と出荷準備
各種測定機を使用した寸法測定、目視・触診による外観検査を実施。品質基準をクリアした製品のみを梱包し、お客様へ納品いたします。
PEEK樹脂切削加工で注意すべきポイント
- 切削速度の最適化:PEEK樹脂は高硬度材料のため、切削速度が速すぎると熱蓄積による材料変形が発生します。当社では、材料特性に応じた最適な切削条件データベースを保有し、熱影響を最小限に抑えた加工を実現しています。
- 工具材質と形状の選定:超硬合金製の鋭利な工具を使用し、切れ味を維持することが重要です。摩耗した工具では加工面が荒れ、寸法精度も低下します。特に3次元形状加工ではボールエンドミルの刃先R精度が仕上がりを左右します。
- 固定方法と支持点の工夫:PEEK樹脂は比較的柔軟性がある材料のため、過度なクランプ圧は変形の原因となります。適切な固定位置と締付力のバランスを取り、加工中の振動も抑制します。
- 切り込み深さの管理:一度に深く切り込むと切削抵抗が増大し、工具破損や寸法誤差の原因になります。当社では複数パスに分けた段階的切削により、安定した高精度加工を実現しています。
- クーラント(切削液)の使用:切削熱を効果的に除去し、熱変形を防止するため、適切なクーラントを使用します。また、切削屑の排出も促進し、加工面への再付着を防ぎます。
- 加工順序の最適化:複雑形状部品では、加工の順番が精度に大きく影響します。剛性の高い状態で荒加工を行い、最後に仕上げ加工を実施することで、高い寸法精度を維持します。
本製品で使用したPEEK樹脂について
本製品には、PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン)の板材を使用しています。PEEK樹脂は、英国のICI社(現Victrex社)が1978年に開発したスーパーエンジニアリングプラスチックで、耐熱性・機械的強度・耐薬品性のバランスに優れた高性能樹脂材料です。
PEEK樹脂には、用途に応じて様々なグレードが存在します。未充填グレードは純粋なPEEK樹脂で、バランスの取れた特性を持ちます。ガラス繊維強化グレードは剛性と強度が向上し、炭素繊維強化グレードはさらに高い機械的特性と導電性を実現します。また、摺動グレードは耐摩耗性に特化したグレードで、無潤滑環境での使用に適しています。
PEEK樹脂の詳しい特性や種類、用途例については、PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン)の素材解説ページで詳しく紹介しております。
PEEK樹脂の特性と優位性
PEEK樹脂は、スーパーエンジニアリングプラスチックの中でも特に優れた総合性能を誇る材料です。その特性は以下の通りです。
卓越した耐熱性:連続使用温度250℃、融点334℃と、熱可塑性樹脂の中で最高レベルの耐熱性を持ちます。短時間であれば300℃の環境にも耐えられ、高温環境下でも形状と性能を維持します。
優れた機械的強度:引張強度90~100MPa、高い耐衝撃性と耐クリープ性を備え、繰り返し荷重にも強い特性を持ちます。ガラス繊維や炭素繊維を添加することで、さらに高い強度を実現できます。
幅広い耐薬品性:濃硫酸を除く、ほとんどの酸・アルカリ・有機溶媒に対して優れた耐性を示します。高温下でも耐薬品性を維持し、食品衛生法にも適合した材料グレードも存在します。
難燃性と低発煙性:UL94 V-0の難燃性評価を取得しており、燃えにくい特性を持ちます。万が一燃焼した場合でも、有毒ガスや煙の発生が非常に少ない安全な材料です。
優れた耐熱水性:高温の水や蒸気に対しても加水分解を起こしにくく、オートクレーブ滅菌(高圧蒸気滅菌)にも対応可能です。医療機器部品として広く使用される理由の一つです。
低吸水性と寸法安定性:吸水率はわずか0.1~0.14%(24時間)と非常に低く、湿度変化による寸法変化がほとんどありません。精密部品として長期間安定した性能を発揮します。
優れた耐放射線性:1000Mradまで放射線による劣化がほとんど起こらず、電気絶縁性も維持します。原子力関連機器や放射線環境下での使用に適しています。
PEEK樹脂の主要特性(物性値)
| 項目 | 単位 | 数値 | 試験規格 |
|---|---|---|---|
| 密度(比重) | g/cm3 | 1.30~1.32 | ASTM D792 |
| 引張強度 | MPa | 90~100 | ASTM D638 |
| 破断時伸び | % | 30~50 | ASTM D638 |
| 圧縮強度 | MPa | 120~125 | ASTM D695 |
| 曲げ強度 | MPa | 110~170 | ASTM D790 |
| アイゾット衝撃強度(ノッチ付) | J/m | 85 | ASTM D256 |
| 連続使用温度 | ℃ | 250~260 | – |
| 融点 | ℃ | 334~343 | ASTM D3418 |
| ガラス転移温度 | ℃ | 143~145 | – |
| 荷重たわみ温度(1.86MPa) | ℃ | 152~160 | ASTM D648 |
| 線膨張率(<150℃) | ×10-5/℃ | 4.0~4.7 | ASTM D696 |
| 熱伝導率 | W/(m·K) | 0.25 | – |
| 吸水率(24時間) | % | 0.10~0.14 | ASTM D570 |
| 難燃性規格 | – | UL94 V-0 | UL94 |
※上記数値は代表値であり、規格値ではありません。設計時は各材料メーカーの技術資料をご確認ください。
PEEK・他樹脂素材・金属素材との比較表と優位性分析
PEEK樹脂の性能を、他の代表的なエンジニアリングプラスチックや金属材料と比較します。
| 特性項目 | PEEK | POM (ポリアセタール) |
PPS (ポリフェニレンサルファイド) |
アルミニウム (A5052) |
SUS304 (ステンレス鋼) |
|---|---|---|---|---|---|
| 密度(g/cm3) | 1.30~1.32 | 1.41~1.42 | 1.35 | 2.70 | 7.93 |
| 引張強度(MPa) | 90~100 | 67~69 | 70~80 | 195~215 | 520以上 |
| 連続使用温度(℃) | 250~260 | 85~105 | 220 | 150~200 | 450~600 |
| 耐薬品性 | ◎ (濃硫酸を除く) |
○ (強酸に弱い) |
◎ | △ (腐食しやすい) |
○ |
| 耐摩耗性 | ◎ | ◎ | ○ | △ | ○ |
| 電気絶縁性 | ◎ | ◎ | ◎ | × (導電性) |
× (導電性) |
| 加工性 | △ (高度な技術要) |
◎ (快削性良好) |
○ | ◎ | △ (粘性高い) |
| コスト(指数) | 100 | 8~12 | 30~40 | 15~20 | 20~25 |
| 汎用性 | ○ (高性能用途) |
◎ (幅広く使用) |
○ | ◎ | ◎ |
| 加工品事例 | PEEK加工品事例 | POM加工品事例 | PPS加工品事例 | – | – |
※数値は代表値です。◎:非常に優れる、○:優れる、△:やや劣る、×:不適
※コスト指数はPEEKを100とした場合の相対値です。
比較表から見るPEEK樹脂の優位性
軽量性と高強度の両立:密度がアルミニウムの約1/2、ステンレス鋼の約1/6という軽量性を持ちながら、樹脂材料の中ではトップクラスの機械的強度を実現しています。軽量化が求められる航空宇宙分野や自動車部品に最適です。
最高レベルの耐熱性:連続使用温度250~260℃は、POMの約2.5倍、アルミニウムと同等以上の耐熱性です。高温環境下での長期使用が可能で、形状安定性も維持します。
優れた耐薬品性:金属材料では腐食が問題となる環境でも、PEEKはほとんどの薬品に対して耐性を示します。化学プラント機器や医療機器部品として、金属代替材料として採用が進んでいます。
電気絶縁性:金属材料とは異なり、優れた電気絶縁性を持ちます。電気・電子機器の絶縁部品や半導体製造装置部品に適しています。
長期信頼性:低吸水性と優れた耐クリープ性により、長期間にわたって寸法安定性と機械的特性を維持します。メンテナンスフリーが求められる用途に最適です。
PEEK樹脂の長所と短所の分析
| 長所(優れた特性) | 短所(留意点) |
|---|---|
| 卓越した耐熱性 連続使用温度250~260℃、融点334℃と熱可塑性樹脂で最高クラス。高温環境での長期使用が可能。 |
材料コストが高い 1kg当たり約1万円と、POMやPPSなどの汎用エンプラと比較して高価。 |
| 優れた機械的強度 高い引張強度・耐衝撃性・耐クリープ性を持ち、繰り返し荷重にも強い。 |
加工難易度が高い 高硬度のため切削加工には高度な技術が必要。工具摩耗も早い。 |
| 幅広い耐薬品性 濃硫酸を除く、ほとんどの酸・アルカリ・有機溶媒に耐性。高温下でも性能維持。 |
濃硫酸には溶解 濃硫酸環境下では使用できない。一部の強酸化性酸にも注意が必要。 |
| 軽量性 密度1.30~1.32g/cm3とアルミの約1/2、鋼鉄の約1/6で軽量化に貢献。 |
成形温度が高い 射出成形時は350~400℃の高温が必要。成形機への負担が大きい。 |
| 低吸水性と寸法安定性 吸水率0.1~0.14%と非常に低く、湿度による寸法変化がほとんどない。 |
接着性が低い 化学的に安定しているため接着剤が効きにくい。表面処理が必要な場合がある。 |
| 難燃性と低発煙性 UL94 V-0認定。燃えにくく、燃焼時も有毒ガス・煙の発生が少ない。 |
入手性がやや限定的 POMやアクリルほど市場在庫が豊富ではなく、納期に時間がかかる場合がある。 |
| 生体適合性 医療用グレードは生体適合性があり、人体に使用可能。オートクレーブ滅菌にも対応。 |
ガラス転移温度がやや低い 143~145℃でガラス転移が起こり、高温・高荷重下では機械的性質が変化。 |
PEEK樹脂加工でよくあるトラブルと当社の対策
PEEK樹脂の切削加工では、材料特性に起因するいくつかのトラブルが発生することがあります。当社ではこれらのトラブルに対する確実な対策を実施しています。
| トラブル | 主な原因 | 当社の対策 |
|---|---|---|
| 寸法誤差・変形 | 切削熱による熱膨張、クランプ圧による歪み、内部応力の解放 | 適切な切削速度の設定、クーラントの効果的使用、最適なクランプ方法、荒加工→仕上げ加工の工程分けによる応力管理 |
| 加工面の荒れ | 工具の摩耗、切削速度の不適切、ビビリ振動の発生 | 超硬合金製の鋭利な工具の使用、定期的な工具交換、高剛性な機械と治具の採用、振動抑制対策 |
| 工具の早期摩耗 | 材料の高硬度、切削条件の不適切、切削熱の蓄積 | PEEK専用の工具材質選定、適切な切削速度と送り速度の設定、十分なクーラント供給、切削条件データベースの活用 |
| バリの発生 | 工具の切れ味不足、切り出し・切り込み条件の不適切 | 鋭利な工具の維持、適切な工具進入・退出角度、ダウンカット加工の採用、バックアップ材の使用 |
| クラック(割れ) | 過度なクランプ圧、急激な温度変化、薄肉部への集中応力 | 適切なクランプ圧の管理、温度管理の徹底、薄肉部への工程配慮、応力集中を避ける工具経路設計 |
PEEK樹脂の精密加工で、技術的なご相談・加工可能性の確認がございましたら、お気軽にご相談ください。
電話での問い合わせは 0553-33-6927 まで
当社のPEEK樹脂精密切削加工が活躍する分野
PEEK樹脂の優れた特性を活かし、当社の精密切削加工技術は様々な先端分野でご活用いただいています。特に本製品のような特注精密加工部品は、既製品では対応できない独自仕様に対応できる点が強みです。
航空宇宙分野:軽量かつ高強度、耐熱性に優れることから、航空機エンジン周辺部品、構造部品、ベアリング、シール材などに使用されます。当社の精密加工技術により、厳しい公差要求にも対応可能です。(公差データ詳細ページ)
医療機器分野:生体適合性とオートクレーブ滅菌対応により、手術器具、インプラント部品、滅菌トレイ、診断装置部品などに採用されています。医療グレードPEEKの加工実績も豊富です。
半導体製造装置分野:高純度・低アウトガス性、耐プラズマ性により、ウェハー搬送治具、クリーンルーム用部品、真空チャンバー部品などに使用されます。高精度・高清浄度が求められる加工に対応しています。
自動車産業分野:エンジン周辺の高温環境部品として、ベアリング、ギア、シール材、センサー部品などに採用が進んでいます。金属代替による軽量化とメンテナンスフリー化に貢献します。
化学プラント分野:優れた耐薬品性により、バルブ部品、ポンプ部品、配管継手、シール材など、腐食性薬品に触れる部品に最適です。金属では腐食が問題となる環境での使用実績が多数あります。
食品機械分野:食品衛生法適合グレードを使用した搬送部品、充填機部品、加熱装置部品などの製作実績があります。耐熱水性と洗浄耐性に優れ、清潔性を維持できます。
試作・開発分野:小ロット・短納期対応の強みを活かし、研究開発用の試作品や評価用サンプルの製作に対応しています。1個からの製作も可能で、設計変更にも柔軟に対応いたします。
主な加工実績分野
✓ 航空宇宙機器部品(エンジン周辺部品、構造部材)
✓ 医療機器部品(手術器具、インプラント関連部品)
✓ 半導体製造装置部品(搬送治具、チャンバー部品)
✓ 自動車部品(エンジン周辺部品、摺動部品)
✓ 化学プラント機器(バルブ、ポンプ部品)
✓ 食品機械部品(搬送・充填機器部品)
✓ 分析・計測機器部品(絶縁部品、耐薬品部品)
✓ 産業機械部品(高温環境用摺動部品)
✓ 研究開発用試作部品(小ロット精密加工)
PEEK樹脂加工に関するよくあるご質問(FAQ)
Q1. PEEK樹脂の切削加工は、他の樹脂と比べて何が難しいのですか?
A1. PEEK樹脂は高硬度であるため、工具への負荷が大きく、通常の樹脂加工と比較して工具摩耗が早いという特徴があります。また、切削時の発熱による熱変形が発生しやすく、寸法精度を維持するには適切な切削条件設定と冷却が不可欠です。当社では長年の経験から最適な加工条件を確立しており、高精度な仕上がりを実現しています。
Q2. 3次元CADデータがない場合でも加工依頼できますか?
A2. はい、可能です。2次元図面(PDFや紙図面)からでも加工いたします。複雑な3次元形状の場合は、お客様と協議の上、当社で3次元CADモデルを起こすことも可能です。また、現物サンプルからのリバースエンジニアリング(形状測定→CADモデル化→加工)にも対応しております。
Q3. 1個だけの試作でも対応してもらえますか?
A3. はい、1個からの小ロット加工に対応しております。試作品や研究開発用サンプル、量産前の評価用部品など、お客様のニーズに合わせて柔軟に対応いたします。マシニング加工による切削であれば金型不要のため、少量生産でもコストを抑えることができます。
Q4. 納期はどのくらいかかりますか?
A4. 加工内容や数量により異なりますが、標準的な部品で5~7日程度です。お急ぎの場合は特急対応も可能ですので、ご相談ください。複雑形状や大型部品、数量が多い場合は、お見積り時に詳細な納期をご提示いたします。
Q5. PEEK樹脂にはどのようなグレードがありますか?
A5. 主なグレードとして、未充填グレード(純粋なPEEK)、ガラス繊維強化グレード(剛性・強度向上)、炭素繊維強化グレード(最高の機械的特性と導電性)、摺動グレード(耐摩耗性特化)、医療グレード(生体適合性認証取得)などがあります。用途に応じて最適なグレードをご提案いたします。
Q6. PEEK樹脂加工で実現できる寸法公差はどの程度ですか?
A6. 当社の切削加工では、一般的に±0.1mmの公差で加工可能です。本製品のように±0.05mmの高精度加工も実績がございます。さらに厳しい公差が必要な場合は、±0.05~±0.02mm程度まで対応可能です。ただし、形状や寸法により異なりますので、図面をご提示いただければ詳細をご案内いたします。
Q7. PEEKとPPSの違いは何ですか? どちらを選べば良いですか?
A7. PEEKは連続使用温度260℃、機械的強度が高く、総合性能に優れますが材料コストが高めです。PPSは連続使用温度220℃、寸法安定性と耐薬品性に優れ、コストはPEEKより低価格です。高温環境(220℃超)や高い機械的強度が必要な場合はPEEK、コスト重視で220℃以下の使用環境ならPPSがお勧めです。用途をお聞かせいただければ、最適な材料をご提案いたします。
Q8. 表面処理や二次加工は可能ですか?
A8. はい、可能です。糸面取り加工、C面取り加工、R面取り加工、バフ研磨加工、ショットブラスト加工などの表面処理に対応しています。また、タップ加工、インサート挿入、接着加工などの二次加工も承ります。本製品のように切削仕上げのままでも滑らかな表面が得られますが、さらに特殊な表面性状が必要な場合はご相談ください。
Q9. 大型部品や長尺部品の加工は可能ですか?
A9. 当社の3軸マシニングセンターでは、最大加工サイズ700mm×400mm×300mm程度まで対応可能です。それ以上の大型部品や長尺部品の場合は、分割加工後の接合や、協力工場との連携による対応も可能ですので、まずはご相談ください。
Q10. 見積もりに必要な情報は何ですか?
A10. ①図面(2次元図面またはCADデータ)、②材質(PEEK、グレード指定があれば明記)、③数量、④納期希望の4点をお知らせください。図面がない場合は、形状のスケッチや写真、サイズ情報でも結構です。ご提供いただいた情報を基に、迅速にお見積りいたします。
Q11. PEEK樹脂は医療機器に使用できますか?
A11. はい、医療グレードのPEEK樹脂は生体適合性があり、医療機器やインプラントに使用可能です。オートクレーブ滅菌(高圧蒸気滅菌)にも対応しており、手術器具や体内埋込デバイスなどで実績があります。医療用途の場合は、材料証明書やトレーサビリティが必要になりますので、要件をご相談ください。
Q12. PEEK樹脂は金属部品の代替として使えますか?
A12. はい、多くの用途で金属代替材料として使用できます。特に軽量化が必要な場合(航空宇宙、自動車)、耐薬品性が求められる環境(化学プラント)、電気絶縁性が必要な場合(電気・電子機器)、非磁性材料が必要な場合(医療機器・計測機器)などで、金属からPEEKへの置き換えが進んでいます。ただし、引張強度では金属に劣るため、用途に応じた検討が必要です。
PEEK樹脂加工のご注文から納品までの流れ
- お問い合わせ・図面のご提供
メールまたはお問い合わせメールフォームにて、図面(2D図面または3D CADデータ)、必要数量、希望納期をお知らせください。 - お見積書の作成と提出
ご提供いただいた図面を基に、加工内容・使用材料・数量を検討し、詳細なお見積書を作成いたします。通常1~2営業日以内にお見積書をご提示いたします。 - ご注文書の受領・製作開始
お見積内容にご了承いただけましたら、正式なご注文書をご送付ください。ご注文書受領後、直ちに材料手配とNCプログラム作成を開始いたします。 - 精密切削加工
3軸マシニングセンターを使用し、熟練技術者による精密切削加工を実施いたします。加工中も定期的に寸法測定を行い、高精度な仕上がりを確保します。 - 品質検査
加工完了後、各種測定機を使用した寸法測定と、目視・触診による外観検査を実施。品質基準をクリアした製品のみを次工程へ進めます。 - 梱包・納品
検査合格品を丁寧に梱包し、ご指定の場所へ納品いたします。必要に応じて検査成績書や材料証明書も添付いたします。納品後のアフターフォローも万全です。
まとめ
PEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン)は、スーパーエンジニアリングプラスチックの中でも最高レベルの性能を誇る高機能材料です。連続使用温度250~260℃の卓越した耐熱性、優れた機械的強度と耐クリープ性、幅広い耐薬品性、そしてアルミニウムの約1/2、鋼鉄の約1/6という軽量性を兼ね備え、航空宇宙・医療・半導体・自動車など、先端産業分野で欠かせない材料となっています。
当社は、PEEK樹脂の3次元精密切削加工(3D精密切削加工)において豊富な実績を持ち、材料特性を深く理解した上で、最適な加工条件と高度な技術により、高精度な複雑形状部品を製作しております。本製品のように±0.05mmの公差を実現する精密加工技術、表面処理なしでも極めて滑らかな仕上がりを実現できる切削ノウハウは、長年の経験と技術の蓄積によるものです。より多くの事例はPEEK加工品事例一覧ページ、PEEKそのものの詳しい特性はPEEK樹脂素材解説ページをご覧いただけます。
1個からの小ロット試作から量産対応まで、お客様のニーズに合わせて柔軟に対応いたします。図面がない段階からのご相談、材料選定のアドバイス、コストダウン提案なども承っております。PEEK樹脂の切削加工でお困りのことがございましたら、樹脂加工のプロフェッショナル集団である当社に、どうぞお気軽にご連絡ください。お客様の製品開発や生産活動を、高品質なPEEK樹脂精密加工部品でサポートさせていただきます。
電話での問い合わせは 0553-33-6927 まで
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