
タカチケース|プラスチックケース穴あけ・追加工事例
- プラスチック加工品例 -
タカチケース|プラスチックケース穴あけ・追加工事例
タカチ製プラスチックケース PW15-4-11Sに、穴あけ・追加工を施した事例です。ABS樹脂難燃グレードの既製ケースを活用し、小ロット・短納期に対応しながら、電子機器筐体向けの精密な開口加工を実現しています。
この記事の要点
- タカチ製プラスチックケースをベースに、ケース本体およびパネル部へ穴あけ・追加工を行った精密切削加工事例です。
- 加工内容は四角穴・丸穴・D型穴などの複合開口加工で、位置精度と外観性を両立しています。
- 電子機器筐体向けのパネル付き樹脂ケースとして、機構性・組立性・メンテナンス性を考慮した加工を行っています。
- 使用材料・加工仕様など、設計検討に役立つ製品仕様を一覧表で整理しています。
- 関連事例:タカチケース切削加工事例一覧、プラスチックケース切削加工事例一覧、見積り依頼フォーム
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ケース型番 | タカチ電機工業 PW15-4-11S |
| 素材 | ABS樹脂 難燃グレード(UL94HB) |
| ケース外形寸法 | 横150mm × 縦110mm × 高さ40mm |
| 加工内容 | 上蓋・下蓋・パネルへの四角穴・丸穴・D型穴の穴あけ・追加工 |
| 加工設備 | 3軸マシニングセンター |
| 仕上げ | バリ取り・糸面取り |
| 図面支給 | PDF図面・CADデータ・手書きスケッチに対応 |
| ロット | 1個から対応可能 |
▶ 過去のタカチケース切削加工事例は、タカチケース切削加工品の一覧ページでご紹介しています。形状・サイズ・メーカーの異なるケース追加工事例を比較しながら、ご希望に近い筐体イメージをお探しいただけます。
▶ 既製品への追加工事例は、プラスチックケース切削加工品の一覧ページからご覧いただけます。
タカチ製プラスチックケースへの穴あけ・精密追加工の詳細解説
本製品は、株式会社タカチ電機工業製のプラスチックケースPW15-4-11S(素材:ABS樹脂難燃グレードUL94HB、外形寸法:横150mm×縦110mm×高さ40mm)に対して、3軸マシニングセンターによる精密切削加工を施したカスタム製品です。市販の既成ケースを使用することで金型製作コストが不要となり、小ロット生産でもコストを大幅に削減できます。
加工工程ステップ
- 図面確認とプログラム作成 – お客様のPDF図面を確認し、CAD/CAMシステムでNCプログラムを作成します。
- ワーク固定 – プラスチックケースを3軸マシニングセンターに固定します。ABS樹脂の変形を防ぐため、固定圧力の調整と治具の選定に細心の注意を払います。
- 上蓋の切削加工 – フラットエンドミルで65mm×45mmの貫通四角穴1個、ドリルでφ5mmの貫通丸穴1個を加工します。
- 下蓋の穴あけ加工 – ドリルでφ3.5mmの貫通丸穴8個を正確な位置に加工します。
- パネルの複合加工 – フラットエンドミルで19.2mm×12.9mmの四角穴と9.5mm×8.7mmのD型穴、ドリルでφ8mmの貫通丸穴を加工します。
- バリ取り・糸面取り – 全加工部のバリを除去し、糸面取りでエッジを滑らかに仕上げます。
- 最終検査・出荷 – 寸法測定と外観検査を実施し、品質基準をクリアした製品のみを出荷します。
プラスチックケース切削加工で注意すべきポイント
- 切削速度の最適化 – ABS樹脂は熱可塑性樹脂のため、切削速度が速すぎると摩擦熱で溶融しバリや白化が発生します。適切な回転数と送り速度の設定が重要です。
- 工具選定 – 超硬工具またはダイヤモンドコート工具を使用し、刃先の鋭利さを維持することできれいな切削面を実現します。
- 固定方法の工夫 – 薄肉のプラスチックケースは変形しやすいため、適度な固定圧力と広面積の治具を用いて変形を防ぎます。
- 段階的切り込みとクーラント – 一度に深く切り込まず複数回に分けて加工し、エアブローで切削部を冷却して熱変形や溶着を防止します。
プラスチックケースの特性と優位性
- 初期コストの大幅削減 – 金型製作(数十万円~数百万円)が不要で、既成ケースへの追加工により試作・小ロット生産に最適です。
- 短納期対応 – 金型製作が不要なため、標準的な加工なら数日~1週間程度で納品できます。
- 設計変更への柔軟な対応 – 試作段階で仕様変更が生じても、金型を作り直す必要がなく迅速に対応できます。
- 高い寸法精度 – 3軸マシニングセンターによる切削加工で、±0.1mm以下の精度を実現します。
- 多様な形状への対応力 – 丸穴・四角穴・D型穴・ネジ穴など、図面に基づく複雑な形状も正確に加工できます。
本製品で使用したABS樹脂について
本製品にはABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)難燃グレードを使用しています。ABS樹脂は3種のモノマーを共重合させた熱可塑性エンジニアリングプラスチックで、難燃グレード(UL94HB)は電気・電子機器の筐体に適した安全性の高いグレードです。ABS樹脂の詳しい特性については、ABS樹脂の素材解説ページをご覧ください。
ABS樹脂の主要特性(物性値)
| 特性項目 | 単位 | 一般用ABS | 耐熱用ABS |
|---|---|---|---|
| 比重 | – | 1.03~1.07 | 1.04~1.07 |
| 引張強さ | MPa | 30~55 | 40~55 |
| 曲げ強さ | MPa | 43~96 | 66~96 |
| アイゾット衝撃強さ(ノッチ付) | J/m | 75~640 | 59~200 |
| 熱変形温度(1.81MPa) | ℃ | 88~107 | 99~107 |
| 連続耐熱温度 | ℃ | 70~80 | 80~100 |
| 吸水率 | % | 0.2~0.6 | 0.2~0.45 |
※上記数値は代表値であり、保証値ではありません。参考としてご利用ください。
ABS樹脂・他樹脂素材・金属素材との比較表と優位性分析
プラスチックケースの素材選定において、ABS樹脂は優れたバランスを持っています。以下の比較表をご覧ください。
| 素材名 | 比重 | 引張強さ (MPa) |
熱変形温度 (℃) |
コスト (指数) |
汎用性 | 加工品事例 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ABS樹脂 (本製品) |
1.03~1.07 | 30~55 | 88~107 | 100 | ◎ | ABS樹脂加工品事例 |
| ポリカーボネート (他樹脂) |
1.20 | 60~65 | 125~135 | 150 | ○ | ポリカーボネート加工品事例 |
| アクリル(PMMA) (他樹脂) |
1.18~1.19 | 70~75 | 85~95 | 130 | ◎ | アクリル加工品事例 |
| ポリプロピレン (他樹脂) |
0.90~0.91 | 30~35 | 100~110 | 80 | ○ | ポリプロピレン加工品事例 |
| アルミニウム合金 (金属) |
2.70 | 90~180 | – | 200 | ○ | – |
| 鉄鋼(SS400) (金属) |
7.85 | 400~510 | – | 120 | △ | – |
凡例: ■ ABS樹脂(本製品) ■ 他の樹脂素材 ■ 金属素材
ABS樹脂の優位点
- コストパフォーマンスに優れる – ポリカーボネートやアクリルと比較して約30~50%低コストで、金属と比べると圧倒的に安価です。
- 軽量性と強度のバランスが良い – 比重1.03~1.07と軽量でありながら、引張強さ30~55MPaを確保しており、電子機器筐体に最適です。
- 優れた加工性 – 切削加工・穴あけ加工・ねじ加工・接着加工・塗装・印刷など、多様な二次加工が容易です。
- 耐衝撃性と剛性の両立 – 落下や衝撃に対して割れにくく、変形しにくい特性を持ちます。
プラスチックケースの長所・短所分析
| 評価項目 | 長所(メリット) | 短所(デメリット) |
|---|---|---|
| コスト | 金型不要で初期コストが低い、小ロット対応可能 | 大量生産では射出成形より単価が高い |
| 納期 | 短納期対応可能(5~7日程度) | 特殊形状の既成ケースは入手に時間がかかる場合がある |
| 精度 | ±0.1mm以下の高精度加工が可能 | 既成ケース本体の寸法精度に依存する |
| 設計変更 | 試作段階での変更が容易、金型変更不要 | 既成ケースのサイズラインナップに制約される |
| 耐久性 | 耐衝撃性・剛性に優れる、実用十分な強度 | 長期屋外使用では紫外線劣化に注意が必要 |
| 加工性 | 複雑形状の穴あけが可能、追加加工が容易 | 有機溶剤には弱く、接着剤選定に注意 |
凡例: ■ 長所(メリット) ■ 短所(デメリット)
プラスチックケース加工でよくあるトラブルと当社の対策
| トラブル事例 | 主な原因 | 当社の対策 |
|---|---|---|
| 加工部の溶融 | 切削速度が速すぎて摩擦熱が発生 | 最適な回転数・送り速度の設定とエアブローによる冷却 |
| バリの発生 | 工具の切れ味不足、切削条件の不適切 | 鋭利な工具の使用と適切な切削パラメータ設定、丁寧なバリ取り |
| ケースの変形 | 固定圧力が強すぎる、薄肉部の剛性不足 | 適切な治具と固定方法の選定、加工順序の最適化 |
| 割れ・欠け | 切り込み量が大きすぎる、工具の選定ミス | 複数回に分けた段階的加工、超硬工具の使用 |
| 寸法精度の不足 | プログラムミス、工具径の補正不足 | CAD/CAMでの精密なプログラム作成と加工後の寸法測定 |
プラスチックケースの追加工でお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。豊富な加工実績を持つ当社が、最適な加工方法をご提案いたします。
電話での問い合わせは 0553-33-6927 まで
当社のプラスチックケース加工が活躍する分野
当社のプラスチックケース精密切削加工技術は、試作・開発段階から検証まで、多様な産業分野で活用されています。
- 電子・電気機器分野 – 制御ボックス、センサーケース、計測器筐体、電源ボックス、インバーター筐体など
- 通信・IoT分野 – 通信機器筐体、ルーターケース、無線機ボックス、IoTセンサーケースなど
- 計測・検査分野 – 測定器ケース、検査装置筐体、ハンディ計測器、データロガーケースなど
- 産業機械・FA機器分野 – 操作盤ケース、インターフェース端子箱、FA機器ケース、ロボットコントローラーなど
- 医療・ヘルスケア分野 – 医療機器筐体、検査装置ケース、ポータブル診断機器ケースなど(高精度・清潔性が求められる用途)
- 試作・開発分野 – 1個からの小ロット対応で、プロトタイプ筐体・機能試験用ケース・展示会用デモ機などの開発スピードを加速させます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 最小ロットは何個からですか?
A1. 1個から対応可能です。試作品や少量の特注品でも、品質を落とさずに加工いたします。金型製作が不要なため、小ロットでもコストを抑えられます。
Q2. 納期はどのくらいかかりますか?
A2. 加工内容や数量により異なりますが、標準的な部品で5~7日程度です。お急ぎの場合は短納期対応も可能ですので、ご相談ください。
Q3. 遠方からでも依頼できますか?
A3. はい、北海道から沖縄まで日本全国からご依頼を承っております。図面はメールまたはFAX(0553-32-1502)でお送りいただき、完成品は宅配便でお届けいたします。
Q4. 既成品のプラスチックケースへはどのような加工が可能ですか?
A4. 丸穴・四角穴・D型穴・長穴・ネジ穴・ザグリ穴など多様な穴あけ加工のほか、溝加工・面取り・彫刻加工+色入れにも対応しております。
Q5. ABS樹脂以外の素材のケースにも対応できますか?
A5. はい、ポリカーボネート・アクリル・PVC・ポリプロピレンなど、各種プラスチック素材のケース加工に対応しております。
Q6. 加工後の表面処理や塗装もお願いできますか?
A6. はい、バリ取り・糸面取り・研磨・塗装・印刷・シール貼りなどの後処理も対応しております。ご希望の仕上げをお聞かせください。
Q7. 図面がない場合でも対応してもらえますか?
A7. はい、対応いたします。現物サンプルや手書きスケッチ・寸法指示からでも加工可能です。必要に応じて当社で図面を作成することもできます。
Q8. 加工精度はどの程度ですか?
A8. 3軸マシニングセンターを使用し、±0.1mm以下の精度を標準としています。さらに厳しい公差が必要な場合は±0.05~±0.02mm程度まで対応可能です。
Q9. 見積もりは無料ですか?
A9. はい、お見積もりは無料です。図面やスケッチをお送りいただければ、迅速にお見積もりいたします。お気軽にお問い合わせください。
Q10. 既成ケースの調達から依頼できますか?
A10. はい、ケースの選定から調達・加工までワンストップで承ります。お客様が用意したケースを支給いただいての加工も可能です。
Q11. PW15-4-11S以外のタカチケース型番にも対応できますか?
A11. はい、PWシリーズのほか、PF・MXAなど各シリーズへの追加工実績があります。ご希望の型番やサイズをお知らせいただければ、最適なケース選定と加工方法をご提案いたします。
Q12. 試作後に小ロット生産も依頼できますか?
A12. はい、可能です。試作で確認された仕様をもとに、同じ品質で小ロット生産加工いたします。数量が多い場合は射出成形をご提案することもあります。
Q13. タカチ以外のメーカーのプラスチックケースにも加工できますか?
A13. はい、Hammond Manufacturing・テイシン電機・摂津金属工業(OKW)・IDEC・OTAXなど、様々なメーカーのプラスチックケースに対して追加工を承っております。お気軽にご相談ください。
ご注文の流れ
- お問い合わせ・図面支給 – お問い合わせメールフォーム、FAX(0553-32-1502)、またはお電話(0553-33-6927)にて加工内容をお知らせください。PDF図面・CADデータ・手書きスケッチなど、お持ちの資料をお送りいただけます。
- お見積もり作成・ご提示 – いただいた図面をもとに、加工内容・納期・費用を記載したお見積書を迅速にご提示いたします。
- ご注文確定・注文書受領 – お見積内容にご了承いただけましたら注文書をお送りください。正式受注後、すぐに加工準備に入ります。
- 加工作業 – CAD/CAMでのプログラム作成からマシニングセンターでの切削加工、バリ取り・糸面取りまで一貫して丁寧に加工いたします。
- 検査・品質確認 – 寸法測定と外観検査を実施し、図面通りの仕上がりを厳密にチェックします。
- 梱包・出荷・納品 – 検査合格品を丁寧に梱包し、ご指定の場所へ確実にお届けいたします。
まとめ
タカチ製プラスチックケース加工は、金型不要で初期コストを大幅削減できるのが最大の強みです。1個からの小ロット対応が可能で、3軸マシニングセンターにより丸穴・四角穴・D型穴など±0.1mm以下の高精度で加工いたします。標準的な加工なら5~7日程度の短納期対応も可能です。
使用しているABS樹脂難燃グレード(UL94HB)は、軽量性・耐衝撃性・加工性・コストパフォーマンスに優れ、電子機器筐体や制御ボックスなど幅広い用途に最適な素材です。
図面作成からケースの調達・加工・表面処理までワンストップで承ります。プラスチックケースの追加工をご検討の際は、ぜひ当社にお任せください。
電話での問い合わせは 0553-33-6927 まで
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