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MC501CDR2精密切削加工|板材・溝・外形・平面仕上げ対応

- プラスチック加工品例 -

MC501CDR2精密切削加工|板材・溝・外形・平面仕上げ対応

導電性MCナイロン(MC501CDR2)の精密切削加工事例です。3軸マシニングセンターを使用し、415×141.5×厚さ7mmの板材に外形・平面・溝加工を施した部品の製作内容と素材特性を解説します。

この記事の要点

  1. 外形寸法415×141.5×厚さ7mmのMC501CDR2板材を3軸マシニングセンターで加工した事例と、工程ごとの詳細な解説を掲載しています。
  2. 幅7mm深さ2.5mm×12本幅4mm深さ0.5mm×12本の溝加工工程と、片面加工による反りを防ぐ具体的な対策を紹介します。
  3. 一次資料に基づくMC501CDR2の主要物性値(引張強さ68 MPa・体積固有抵抗102〜104 Ω・cmなど)と、MC501CDR6・MC901・MC801・アルミ・ステンレスとの比較表を掲載しています。
  4. MC501CDR2の素材選定ガイドと長所・短所テーブル、および加工時のよくあるトラブルと当社の対策を掲載しています。
  5. 導電性・加工公差・対応形状・納期など発注前の疑問に答える12問のFAQと、お見積もりから納品までの流れを掲載しています。
MC501CDR2(導電性MCナイロン)板材の精密切削加工品。外形415×141.5×7mm、溝加工・外形加工済み。斜め撮影により全体形状を確認。
MC501CDR2(導電性MCナイロン)の精密切削加工品。外形寸法415×141.5×厚さ7mm。フラットエンドミルによる溝加工・外形加工を施した板材を斜めから撮影し、全体形状を確認できる。
MC501CDR2(導電性MCナイロン)板材の精密切削加工品。外形415×141.5×7mm、幅7mmと幅4mmの溝を複数本刻んだ仕上がりを水平撮影で確認。
MC501CDR2(導電性MCナイロン)の精密切削加工品。外形寸法415×141.5×厚さ7mm幅7mm・幅4mmの溝を計24本刻んだ板材を水平に配置し、溝の配列と板厚を確認できる。
表1:MC501CDR2(導電性MCナイロン)板材加工品の代表仕様
項目内容
素材MC501CDR2(導電性MCナイロン)
外形寸法415×141.5×厚さ7mm
加工内容外形加工・平面切削(平面出し)・溝加工・段加工
加工設備3軸マシニングセンター
使用工具フルバックカッター(フェイスミル)フラットエンドミル
仕上げバリ取り・糸面取り
図面支給PDF図面(メール支給)

※ 外形寸法は完成品の代表値です。

▶ これまで製作したMC501CDR2切削加工事例は、MC501CDR2切削加工事例一覧をご覧ください。

当社の加工実績:掲載加工事例543件(2026年4月現在)。MC501CDR2を含む導電性・帯電防止グレード樹脂の小ロット精密切削加工を多数手がけており、試作1個からご対応しています。

MC501CDR2精密部品の加工内容と加工方法

本製品はMC501CDR2(導電性MCナイロン)の板材を使用し、3軸マシニングセンターによる精密切削加工で製作しました。フルバックカッターで板面を平滑に仕上げたのち、フラットエンドミルで外形・段・溝の各加工を施しています。

加工工程ステップ

  1. メールで受領したPDF図面を解析し、CAMソフトでNCプログラムを作成する。
  2. 板材から必要サイズに素材を切り出す。
  3. フルバックカッター(フェイスミル)で板面を平滑に切削し、平面精度を確保する(平面出し)。
  4. フラットエンドミルで外形を加工する。
  5. 段加工(上面から1.35mm)を行う。
  6. 溝加工(幅7.0mm深さ2.5mm×12本幅4.0mm深さ0.5mm×12本)および細部形状の切削加工を行う。
  7. 仕上げ加工・バリ取り・糸面取り後、最終検査を経て出荷する。

マシニング加工で注意すべきポイント

  • 切削速度・送り速度を適正に設定し、切削熱の蓄積を防ぐ。MCナイロンは熱に敏感で、過熱すると表面が荒れる原因となる。
  • 片面のみへの溝加工は内部応力の偏りを招き、反りが生じやすい。表裏の切削量バランスを管理し、加工順序を工夫して反りを抑える。
  • MCナイロンは弾性が高いため、ワークの固定・芯出しを確実に行い、加工中のびびりを防ぐ。
  • カーボンフィラーが工具摩耗を促進するため、鋭利な刃先の工具を使用し、切削条件の管理を徹底する。
  • バリが生じやすい素材のため、仕上げ工程でのバリ取り・糸面取りを徹底し、寸法品質を確保する。
この部品の加工について相談する

電話での問い合わせは 0553-33-6927 まで

本製品で使用したMC501CDR2について

MC501CDR2(導電性MCナイロン)は、モノマーキャスティングナイロン(MCナイロン)をベースに、カーボン系充填材を配合して導電性能を付加したエンジニアリングプラスチックです。体積固有抵抗は102〜104 Ω・cm(1〜102 Ω・m)と低く、静電気を効果的に放電できます。通常のMCナイロンと同様に高い機械強度・耐摩耗性・自己潤滑性を持ちながら、静電気対策機能を兼ね備えているのが大きな特徴です。色は黒色で、機械加工後も抵抗値が変化しないため、精密部品に適しています。

▶ 詳しい素材情報は、MCナイロン(MC Nylon)でご覧いただけます。

グレードのバリエーション

  • MC901:基本グレード。バランスの取れた機械特性(青色)。
  • MC900NC:基本グレードのナチュラル色バージョン(ナチュラル色)。
  • MC801:グラファイト添加により耐候性・耐摩耗性を向上させたグレード(濃灰色)。
  • MC703HL:特殊潤滑剤添加により摺動性・耐摩耗性を強化したグレード(紫色)。
  • MC602ST:高強度・耐熱グレード(茶色)。
  • MC501CDR2:導電グレード。体積固有抵抗 1〜102 Ω・m(黒色)。
  • MC501CDR6:帯電防止グレード。体積固有抵抗 104〜106 Ω・m(黒色)。
  • MC501CDR9:帯電防止・耐熱グレード(黒色)。
  • MC500ASR11:ノンカーボン帯電防止グレード(アイボリー・ナチュラル色)。

MC501CDR2の特性と優位性

  • 導電性:体積固有抵抗102〜104 Ω・cmで静電気を効果的に放電し、粉塵付着や電子部品へのダメージを防ぐ。
  • 機械強度・耐摩耗性:MCナイロンをベースとしているため、引張強さ68 MPa・曲げ強さ117 MPaの高い機械特性と優れた耐摩耗性を持つ。
  • 軽量・加工性:比重1.2と金属より大幅に軽量で、切削加工がしやすく精密部品の製作に適している。
  • 抵抗値の安定性:カーボン系充填材を使用しているため、経時変化や表面摩耗後も抵抗値がほぼ変化しない。
  • 耐薬品性・耐熱性:有機溶剤・油類に強く、連続使用温度は105℃程度まで対応可能。

MC501CDR2の主要物性値

表2:MC501CDR2(導電性MCナイロン)の主要物性値
項目数値単位試験規格
比重1.2D-792
引張強さ68MPaD-638
伸び10%D-638
圧縮強さ(5%変形)98MPaD-695
圧縮弾性率4,210MPaD-695
曲げ強さ117MPaD-790
体積固有抵抗102〜104Ω・cm
連続使用温度(目安)〜105

※ 体積固有抵抗は 1〜102 Ω・m(= 102〜104 Ω・cm)。数値は三菱ケミカルアドバンスドマテリアルズの公開データに基づく。連続使用温度は目安であり、使用条件により異なります。

MC501CDR2・他素材との比較

MC501CDR2と、同じMCナイロン系の3グレード(MC501CDR6・MC901・MC801)および金属2種(アルミ・ステンレス)を主要特性で比較しました。

表3:MC501CDR2・他素材との特性比較
素材導電性機械強度耐摩耗性耐熱性耐薬品性コスト指数汎用性加工事例
MC501CDR2MC501CDR2加工事例
MC501CDR6MC501CDR6加工事例
MC901×MC901加工事例
MC801MC801加工事例
アルミ
ステンレス

※ 評価基準:◎優秀・○良好・△やや劣る・×不適。コスト指数は一般的な市中価格の傾向を示す目安です。
凡例:■ 本素材(MC501CDR2) ■ 他樹脂素材 ■ 金属素材

MC501CDR2の優位点

  • 比重1.2と軽量かつ高強度で、静電気対策が必要な金属代替部品に最適。
  • MCナイロン系の中で最も低い体積固有抵抗(102〜104 Ω・cm)を持ち、確実な静電気放電が求められる用途に対応できる。
  • カーボンフィラーが均一に分散しているため、加工後も部位を問わず抵抗値が安定している。
  • MC901と同等の高い機械強度・耐摩耗性を維持しながら、導電機能を付加している点が他の導電性樹脂にはない強み。
  • 静電気対策が必要な精密部品において、汎用MCナイロン(MC901)からそのまま切り替えが可能な素材特性を持つ。

MC501CDR2を選ぶべきケース・再検討すべきケース

表4:MC501CDR2の素材選定ガイド
この素材が向いているケース他素材も検討すべきケース
半導体・電子部品製造ラインで静電気放電が必要な治具・搬送パーツ静電気対策が不要な汎用用途 – MC901が低コストで対応可能
軽量・高強度で導電性を兼ね備えた金属代替部品が必要な場合帯電防止レベルで十分な用途 – MC501CDR6の方が低コスト
機械加工後も抵抗値の安定性が求められる精密部品105℃を超える高温環境 – MC501CDR9またはMC602STを検討
板材・丸棒材からの精密切削加工(溝・外形・穴あけ等)が必要な場合強酸・強アルカリへの耐薬品性が最優先 – PPSまたはPTFEを検討
試作1個から小ロット生産まで、短納期で対応が必要な場合高い絶縁性が必要な用途 – カーボン充填のため絶縁用途には不適

※ 判断に迷う場合はお気軽にご相談ください。用途・環境に合わせて最適なグレードをご提案します。

MC501CDR2の長所・短所

表5:MC501CDR2の長所・短所
長所短所
  • 静電気を効果的に放電できる(体積固有抵抗 102〜104 Ω・cm)
  • 高い機械強度・耐摩耗性(MCナイロンベース)
  • 軽量(比重1.2)で加工性が良い
  • 抵抗値の経時変化・摩耗後の変化がほぼない
  • 吸水による寸法変化があるため、精密用途は設計に考慮が必要
  • 連続使用温度は105℃程度が目安で、高温環境には不向き
  • 耐薬品性はPPSやPTFEに比べて劣る場合がある(特に強酸)
  • 汎用MCナイロン(MC901)よりコストが高い

加工時のよくあるトラブルと当社の対策

表6:MC501CDR2加工時のトラブルと当社の対策
トラブル主な原因当社の対策
片面加工後の反り 表裏の内部応力の偏りによる変形 表裏の切削量をバランスよく管理し、加工順序を最適化して反りを抑制する
吸水による寸法変化 MCナイロン特有の吸水膨張特性 寸法変化を設計公差に織り込むよう提案し、使用環境を考慮した加工を行う
仕上げ面の荒れ・焼け 切削熱の蓄積による表面溶融 切削速度・送り速度を適正化し、切削条件を細かく管理して加工熱を抑制する
バリの発生 樹脂の弾性変形による端面処理の難しさ 鋭利な刃先の工具を使用し、仕上げ工程でのバリ取り・糸面取りを徹底する
工具の早期摩耗 カーボンフィラーによる工具摩耗の促進 適切な工具材種を選定し、摩耗状態を定期確認しながら切削条件を最適に保つ

※ 加工上の懸念点がある場合は、見積もり依頼時にお気軽にご相談ください。

MC501CDR2加工が活躍する分野

  • 半導体・電子部品製造:クリーンルーム内の静電気対策が必要な治具・ガイド・搬送パーツに使用されています。
  • 精密産業機械:静電気放電リスクを排除した摺動部品・ローラー・ガイドなど、機械強度と導電性が同時に求められる部品に最適です。
  • 計測・検査機器:高精度な寸法安定性と静電気対策を両立した構造部材・ブラケットに採用されています。
  • 試作・開発:試作1個から小ロット生産まで柔軟に対応しており、設計初期段階からの部品評価にもご活用いただけます。

FAQ(よくあるご質問)

Q1. 導電性MCナイロン(MC501CDR2)の導電性はどの程度ですか?

A1. 体積固有抵抗は102〜104 Ω・cm(1〜102 Ω・m)です。静電気を効果的に放電でき、電子部品の損傷や粉塵付着の防止に役立ちます。

Q2. 使用できる温度範囲はどのくらいですか?

A2. 連続使用温度は105℃程度が目安です。長時間にわたる高温使用は避け、使用環境に合った設計をお願いします。

Q3. 食品機械への使用はできますか?

A3. MC501CDR2は食品衛生法適合品ではないため、食品への直接接触が生じる用途には使用できません。食品対応グレードが必要な場合は別素材をご提案します。

Q4. 加工できる公差はどのくらいですか?

A4. 1/100mm台の公差管理が可能です。図面に公差を明記のうえご相談ください。素材の吸水特性を考慮した設計をお勧めする場合もあります。

Q5. 板材以外の形状からも加工できますか?

A5. 丸棒材・異形材からの加工にも対応しています。必要形状・寸法・数量をお知らせください。

Q6. MC501CDR2とMC501CDR6の違いは何ですか?

A6. R2は導電グレード(体積固有抵抗 1〜102 Ω・m)、R6は帯電防止グレード(104〜106 Ω・m)です。より低い抵抗値で確実に静電気を逃がしたい場合はR2を選びます。

Q7. 片面のみに溝加工した場合、反りは起きますか?

A7. 片面への切削量が多い場合、内部応力の偏りにより反りが生じやすくなります。当社では表裏の切削量バランスを管理し、反りを抑制した加工を行っています。

Q8. 小ロットでも対応可能ですか?

A8. 試作1個から小ロット生産まで対応しています。少量品でもお気軽にご相談ください。

Q9. 納期の目安を教えてください。

A9. 加工内容や数量により異なりますが、標準的な部品で5〜7日程度です。急ぎの案件はご相談ください。

Q10. カーボンフィラーによる工具摩耗は問題になりますか?

A10. カーボン充填材は工具を摩耗させやすい傾向があります。当社では適切な工具材種の選定と切削条件の管理により、品質を安定させています。

Q11. 図面はどのような形式で送ればよいですか?

A11. PDFのほか、DXF・STEPなどの2D・3Dデータに対応しています。メールでお送りください。

Q12. 吸水による寸法変化は設計に影響しますか?

A12. MCナイロンは吸水により寸法が増加する特性があります。精密部品を設計する際は、吸水膨張を公差に織り込むことをお勧めします。

ご依頼から納品までの流れ

  1. お問い合わせフォームまたはメールで図面・仕様書をご送付ください。
  2. 素材・加工内容・数量を確認し、お見積書を提出します。
  3. ご発注後、加工スケジュールと納期を確定します。
  4. 切削加工・寸法検査を経て梱包します。
  5. 検査合格品を発送し、納品します。

まとめ

MC501CDR2(導電性MCナイロン)は、軽量・高強度・耐摩耗性と導電機能を兼ね備えた素材であり、半導体・電子部品製造や精密産業機械分野の静電気対策部品に最適な選択肢です。当社では板材・丸棒材からの精密切削加工に対応しており、試作1個から小ロットまで柔軟にご対応します。図面をお送りいただければ、素材選定のご相談からお見積もりまで承りますので、まずはお気軽にご連絡ください。

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電話での問い合わせは 0553-33-6927 まで

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