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白POM3次元切削加工事例|大物ブロック削り出し

- プラスチック加工品例 -

白POM3次元切削加工事例|大物ブロック削り出し

白POM(ポリアセタール)ブロック材を3次元CADデータからCAM化し、3軸マシニングセンター大物形状を削り出した3次元切削加工事例です。外寸197×160×84mm、リング外径φ160mmの複雑形状を高精度に実現しています。

この記事の要点

  1. 白POM(ポリアセタール)ブロック材から、3次元切削で特注形状を製作した加工事例です。
  2. 完成品は高さ197mm×幅160mm×奥行き84mm、リング形状の外径はφ160mmです。
  3. 3D-CADデータを基にCAD/CAMでプログラムを作成し、3軸マシニングセンターで段階加工しています。
  4. 大物ブロック削り出しのため、ワーク固定加工順序の最適化が品質を左右します。
  5. 関連事例:3次元切削加工事例3D精密切削加工事例POM3次元加工事例
白POM|リング形状|3次元切削|197×160×84・φ160|全体写真(2個・向き違い)
白POM(ポリアセタール)3次元切削加工品(外寸197×160×84mm、リング外径φ160mm)。2個の向きを変えた全体写真です。

白POM|リング形状|3次元切削|197×160×84・φ160|立体感(立て置き+寝かせ)
完成品2個を立て置き寝かせで撮影。白POM大物ブロック材からの削り出しで実現した外寸197×160×84mm・φ160mmの3次元形状です。

白POM3次元切削加工品の代表仕様
項目 内容
素材 白POM(ポリアセタール)ブロック材
外形寸法(参考) 高さ197mm×幅160mm×奥行き84mm(リング外径φ160mm
加工内容 3次元切削加工(複雑形状の削り出し)
仕上げ バリ取り糸面取り
加工設備 3軸マシニングセンター
データ支給 3D-CADデータを基にプログラム作成

▶ これまで作った3次元切削加工製品は、3次元切削加工の事例一覧ページでご覧ください。

▶ 詳しい素材情報は、ポリアセタール(POM,デルリン,ジュラコン)の素材詳細ページでご確認いただけます。


白POM3次元切削加工事例|大物ブロック削り出しの加工内容

お客様支給の3次元CADデータを基に、白POM(ポリアセタール)ブロック材から3軸マシニングセンターで精密切削した特注部品です。CAD/CAMによる最適工具経路の生成と段階的な切削プロセスにより、高さ197mm×幅160mm×奥行き84mm(リング外径φ160mm)の複雑3次元形状を高精度に実現しています。

大物ブロック削り出しの加工工程

  1. 3D-CADデータ解析と加工計画:形状・公差確認、固定方法と加工順序の決定
  2. CAD/CAMによるNCプログラム作成:粗加工から仕上げまでの最適ツールパス設定
  3. 段階的切削加工:粗加工(ラフィングエンドミル)→中仕上げ(フルバックカッター・フラットエンドミル)→仕上げ(ボールエンドミル)
  4. 穴あけ・仕上げ処理:ドリル加工後、バリ取り糸面取りを実施
  5. 最終検査:寸法測定・外観検査で品質確認

白POMの3次元切削で注意すべき点

  • 切削熱の管理:エアブロー冷却または切削液で温度上昇を抑制し、寸法精度と表面品質を維持
  • 工具選定と切れ味維持:樹脂専用または超硬工具を使用。切れ味低下は表面粗さ悪化の主因
  • 切粉の排出管理:エアブローで帯状切粉を除去し、加工面の傷を防止
  • 寸法変化への配慮:吸水率0.2~0.3%を考慮した公差設定と十分な養生期間の確保

本事例で使用した白POM(ポリアセタール)について

本製品には白POM(ポリアセタール)のブロック材を使用。機械的強度・低摩擦係数・高寸法安定性を兼ね備えたエンジニアリングプラスチックで、ホモポリマー(デルリン等)は強度面、コポリマー(ジュラコン等)は耐薬品性と熱安定性に優れ、用途に応じて最適タイプを選定できます。詳細はポリアセタール(POM)の素材情報をご参照ください。

白POM(ポリアセタール)の特性と優位性

  • 優れた機械的強度と剛性:引張強度60~70MPa、曲げ強度90~110MPa
  • 低摩擦・自己潤滑性:摩擦係数0.15~0.20で無給油使用が可能
  • 高い寸法安定性:吸水率0.2~0.3%と低く、湿度環境下でも寸法変化が小さい
  • 優れた耐薬品性:有機溶剤・ガソリン・オイル・アルコール類に高い耐性
  • 良好な切削加工性:複雑形状も高精度加工可能、試作~小ロット生産に最適

POM樹脂の主要特性(物性値)

摺動部品・機構部品で評価される理由を、代表物性で整理します。

表1: POM(ポリアセタール)の主要物性値(代表値)
物性項目 単位 ホモポリマー コポリマー
密度 g/cm3 1.41~1.43 1.39~1.41
引張強度 MPa 67~70 60~65
引張弾性率 GPa 3.1~3.6 2.8~3.2
曲げ強度 MPa 94~99 85~95
衝撃強度(ノッチ付) kJ/m2 6~12 4~8
連続使用温度 85~100 90~105
融点 175~180 165~170
吸水率(24時間) % 0.25~0.40 0.20~0.22
摩擦係数(対鋼) 0.15~0.20 0.15~0.25

※数値は代表的なグレードの標準値です。メーカーやグレードにより異なる場合があります。

白POMと他素材の比較表|3次元切削での選び方

表2: POM・他樹脂素材・金属素材の物性比較
比較項目 POM ナイロン6 ナイロン66 PET PBT アルミニウム SUS304
密度 (g/cm3) 1.41 1.14 1.14 1.39 1.31 2.70 7.93
引張強度 (MPa) 65 75 80 60 55 260 520
吸水率 (%) 0.20 9.0 8.5 0.25 0.09
摩擦係数(対鋼) 0.18 0.40 0.38 0.35 0.33 0.61 0.60
連続使用温度 (℃) 95 70 90 90 105 100 400
切削加工性 優秀 良好 良好 普通 普通 優秀 やや困難
コスト(指数) 1.0 0.9 1.0 1.1 1.2 1.5 2.5
汎用性 非常に高い 高い 高い 中程度 中程度 非常に高い 高い
加工事例 POM加工事例 ナイロン6加工事例 ナイロン66加工事例 PET加工事例 PBT加工事例

※青色背景: POM樹脂、黄色背景: 他の樹脂素材、赤色背景: 金属素材
※コスト指数はPOMを1.0とした相対値(材料費ベース)
※数値は代表的なグレードの標準値であり、実際の製品では異なる場合があります。

比較表から見るPOM樹脂の優位点

  • 卓越した寸法安定性:吸水率0.20%はナイロンの約1/40。湿度環境下でも寸法変化が小さい
  • 低摩擦・自己潤滑性:摩擦係数0.18は他樹脂の約1/2、金属の約1/3。無給油使用が可能
  • 軽量性による設計自由度:密度1.41g/cm3は金属の約1/5~1/6で大幅な軽量化を実現
  • 切削加工性と経済性:複雑形状も高精度加工可能で、小ロット生産に最適なコストパフォーマンス

白POM(ポリアセタール)の長所・短所

表3: POM樹脂の長所と短所
長所(メリット) 短所(デメリット)
機械的強度
引張強度65MPa、曲げ強度90MPa以上
強酸に弱い
pH4以下で加水分解により劣化
低摩擦・自己潤滑性
摩擦係数0.15~0.20で無給油使用可能
接着性が悪い
接着剤や塗料が付きにくい
寸法安定性
吸水率0.2~0.3%で寸法変化少ない
紫外線で劣化
屋外長期使用はUV対策が必要
電気絶縁性
体積抵抗率1014Ω・cm以上
高温使用制限
連続使用温度100℃程度まで
耐薬品性
有機溶剤・油・ガソリンに耐性
難燃性が低い
燃えやすく、UL94規格でHB相当
切削加工性
切粉処理が容易で高精度加工可能
溶接・溶着が困難
熱溶着や超音波溶着での接合が難しい

※緑色背景: 長所、赤色背景: 短所

白POMの3次元切削で起こりやすいトラブルと対策

表4: POM加工のトラブルと対策
トラブル 主な原因 当社の対策
寸法精度の悪化 切削熱による熱膨張、吸水による寸法変化、残留応力による変形 切削条件の最適化、エアブロー冷却、適切な加工順序設定、十分な養生期間の確保
表面の変色・焼け 過度な切削速度、工具の摩耗、切削熱の蓄積 適切な回転数・送り速度の設定、切れ味の良い工具使用、クーラント・エアブロー活用
バリの発生 工具切れ味の低下、送り速度の過大 鋭利な工具の使用、適切な切削条件設定、バリ取り・糸面取り処理の実施
表面粗さの悪化 工具選定の不適切、送り速度の過大、工具の摩耗 樹脂専用工具の選定、仕上げ条件の最適化、工具の定期的な交換
切粉の絡みつき 切粉排出不良、切削条件の不良 エアブローによる強制排出、工具経路の見直し、切削条件の調整

※橙色背景: トラブル、緑色背景: 対策

当社では、長年のノウハウを活かした最適な加工方法をご提案いたします。POM樹脂の精密切削加工でお困りでしたら、お気軽にお問い合わせください。

白POMの3次元切削が向く用途

POM樹脂は機械的強度・低摩擦性・寸法安定性を活かし、試作から小ロット生産まで幅広く対応します。

主な加工実績(カテゴリ)

  • 精密機械・産業機械:歯車、ベアリングリテーナー、ガイドレール、カム、ローラー等の摺動部品
  • 自動車・輸送機器:燃料ポンプ部品、シートベルト機構、ドアハンドル、レギュレーター部品
  • 電気・電子機器:プリンターギア、給紙機構、コネクターハウジング、スイッチ部品
  • 試作・開発:機能確認試作、デザイン検証モデル、評価試験用部品(1個~数十個対応)

よくあるご質問(FAQ)

Q1. POM樹脂の3次元切削加工で最も注意すべき点は?

A1. 切削熱の管理が最重要です。POMは熱に敏感で、過度な発熱は寸法精度の悪化や表面変色を引き起こします。適切な切削条件とエアブロー・切削液による冷却が高品質な仕上がりの鍵です。

Q2. 3次元CADデータはどのような形式で支給すればよいですか?

A2. STEP、IGES、Parasolidなどの中間ファイル形式をお送りください。2次元図面(PDF)も併せていただくと、公差・表面粗さの詳細仕様を正確に確認できます。

Q3. POM樹脂とナイロン樹脂、どちらを選ぶべきですか?

A3. 寸法安定性と摺動性重視ならPOM耐衝撃性と柔軟性重視ならナイロンが適しています。POMは吸水率0.2~0.3%と低く、湿度環境下の精密部品に最適です。

Q4. マシニングセンターでの加工精度はどの程度まで可能ですか?

A4. 一般的に±0.1mm程度、条件により±0.05mm~±0.02mmまで対応可能です。形状の複雑さや加工サイズにより異なるため、図面確認後の判断となります。

Q5. POM樹脂の表面処理は可能ですか?

A5. POMは化学的に安定しているため、接着・塗装・メッキは困難です。美観を求める場合は研磨仕上げで対応します。機能的な表面処理が必要な場合は代替素材の検討をお勧めします。

Q6. 小ロット(1個から)の加工も対応可能ですか?

A6. はい、試作1個から小ロット生産まで対応しております。3次元CADデータがあれば、CAD/CAMで効率的にプログラム作成でき、小ロットでもコストを抑えやすい場合があります。

Q7. POM樹脂は屋外での使用に適していますか?

A7. POMは紫外線で劣化しやすいため長期屋外使用には不向きです。屋外使用にはUV吸収剤添加グレードの選択か遮光カバーによる対策が必要です。

Q8. 複雑な3次元曲面の加工は可能ですか?

A8. はい、ボールエンドミルによる3軸切削で複雑な曲面も高精度加工が可能です。CAD/CAMで最適ツールパスを生成し滑らかな仕上げを実現します。高度な形状には5軸加工機でも対応可能です。

Q9. 加工後の検査はどのように行いますか?

A9. ノギス・マイクロメーター・各種測定機で寸法精度を検査します。必要に応じて検査成績書の発行も可能です。

Q10. 納期はどの程度かかりますか?

A10. 標準的な部品で5~7営業日程度が目安です。複雑な形状はプログラム作成・加工に時間を要するため個別相談となります。

Q11. POM樹脂の色は選べますか?

A11. 白色(ナチュラル)と黒色はある程度在庫しております。青・赤・黄・緑などは定尺サイズでの素材調達となりますので都度ご相談ください。

Q12. 加工費用の見積もりに必要な情報は?

A12. CADデータ(または図面)・数量・希望納期をご提供ください。材質グレードの指定がある場合はその情報もお知らせください。

ご注文から納品までの流れ

  1. お問い合わせ・図面支給:CADデータまたは図面をメール・フォームでお送りください
  2. お見積書提出:技術スタッフが確認後、加工方法・単価・納期を提示
  3. ご注文・材料手配:正式注文後、該当樹脂材料を準備
  4. CAD/CAM・精密加工:プログラム作成、マシニング加工、バリ取り・仕上げ
  5. 検査・出荷:寸法・外観検査後、梱包してご指定場所へ配送

まとめ|白POMの大物3次元切削(ブロック削り出し)

POM樹脂の3次元切削加工は、優れた材料特性と高度な加工技術で複雑な精密部品を実現します。当社では3次元CADデータを基に、CAD/CAMシステムとマシニングセンターで試作から小ロット生産まで柔軟に対応しています。

POM樹脂の強度・寸法安定性・摺動特性は金属代替による軽量化とコスト削減を実現し、自動車・電子機器・産業機械など高信頼性が求められる分野で広く採用されています。ご質問やお見積もりは、下記フォームまたはお電話でお気軽にどうぞ。

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