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ポリ塩化ビニール加工品

- プラスチック加工品例 -

ポリ塩化ビニール加工品

【ポリ塩化ビニール加工品】

ポリ塩化ビニール加工品

【ポリ塩化ビニール加工品】

ポリ塩化ビニール加工品

ポリ塩化ビニール加工品です。
色はグレー(灰色)。
外寸は約40mm×約65mm。
丸棒から旋盤とマシニングセンターを用いて切削加工で製作しています。

ホースニップル部分はたけのこ形状に加工しており、ホースバンドで締めたときに抜けにくい構造をしています。
また逆側には、テーパーネジが切ってあります。
さらに中央部分は、六角レンチで締めやすい六角ナットの形状を削り出しています。

(※これまで作ったポリ塩化ビニール加工製品はこちら → ポリ塩化ビニール加工品)
(※詳しい素材情報はこちら → ポリ塩化ビニル(塩ビ,エンビ,PVC))

 

「ポリ塩化ビニール加工品」について

当社では、支給された3次元CADデータに基づき、グレーポリ塩化ビニール(グレーPVC)板材を使用して、正確な特注加工品を製作しています。本事例では、旋盤マシニングセンターを併用し、外径切削から穴あけ、ねじ切り、形状削り出しまで一貫加工しました。

使用した刃物は、旋盤にバイト・ダイス・ドリル、マシニングセンターにフラットエンドミル。加工後はバリ取りと精密検査を行い、ホース接続に適した高精度ホースニップル形状に仕上げています。

▶ これまで作ったポリ塩化ビニール加工製品はこちら → ポリ塩化ビニール加工品

加工工程ステップ

  • 図面データ解析・加工プログラム作成
  • 旋盤にて外径切削
  • ドリルによる中央穴あけ加工
  • ダイスでメスねじ切り加工
  • バイトでたけのこ形状削り出し
  • マシニングセンターで六角ナット形状削り出し
  • バリ取り・外観検査・寸法検査

加工上のポイント

  • PVC樹脂は熱に弱いため切削条件を最適値に設定
  • ねじ切りでは食いつき精度確保のため潤滑剤を適量使用
  • フラットエンドミルによる六角形加工ではバリ発生を抑制する工具経路を採用
  • 検査ではねじ部と外径部の同軸度を重点確認

ポリ塩化ビニール樹脂(PVC樹脂)とは

ポリ塩化ビニール(Polyvinyl Chloride:PVC)は、汎用性が高く、産業・建築・機械分野で広く使われる熱可塑性樹脂です。グレーPVCは、特に機械部品や化学設備向けに使用されます。

  • 耐薬品性に優れ、多くの酸・アルカリ・塩類に対して安定
  • 耐水性・耐湿性が高く、屋内配管や機器部品に適用可能
  • 電気絶縁性に優れ、電装部品や絶縁材に利用される
  • 硬質PVCは機械的強度が高く、耐衝撃性も良好
  • 自己消火性を有し、火源がなくなれば燃焼が止まる
  • 加工性が比較的良好で、切削・接着・溶接・曲げが可能
  • コストパフォーマンスが高く、長期的な使用にも耐える

ポリ塩化ビニール樹脂(PVC樹脂)のバリエーションと特徴

  • 硬質PVC(Rigid PVC):高強度・高剛性で機械部品・建材に使用
  • 軟質PVC(Flexible PVC):可塑剤添加により柔軟性を持たせた配線被覆・ホース用
  • 透明PVC:透明性があり、表示カバー・表示パネル・保護板に適用
  • 耐熱PVC:耐熱性向上の改質材を配合し、高温環境部品に利用
  • 帯電防止PVC:静電気対策が必要な電子部品用ケースやカバーに使用

ポリ塩化ビニール樹脂(PVC樹脂)の長所と短所

長所 短所
耐薬品性が高い 耐熱性は中程度(60〜70℃程度まで)
加工性が良い 紫外線に弱く屋外では劣化しやすい
電気絶縁性が高い 衝撃で割れやすい場合がある
自己消火性あり 燃焼時に塩素ガスを発生
コストが安価 高温環境には不向き

PVC樹脂・他樹脂素材・金属素材の比較

素材 耐薬品性 耐熱性 機械強度 重量 コスト
PVC 軽い 安価
POM 軽い 中程度
PP 非常に軽い 安価
アルミ 軽い 高め
ステンレス 重い 高い

優位点:PVCは耐薬品性・加工性・コストパフォーマンスに優れ、特に化学薬品を扱う装置やコスト重視の部品製作に最適です。

ポリ塩化ビニール樹脂(PVC樹脂)の主な物性値

項目 単位
比重 1.38
引張強さ 50〜60 MPa
曲げ強さ 80〜90 MPa
衝撃強さ(アイゾッド) 3〜8 kJ/m²
耐熱温度(連続使用) 60〜70
吸水率 0.04 %
体積固有抵抗 1014 Ω·cm

ポリ塩化ビニール樹脂(PVC樹脂)の主な用途例

  • 化学薬品用タンク・配管部品
  • ポンプ・バルブ・継手部品
  • 電気絶縁部品
  • ラボ装置の治具・固定具
  • 水処理設備の部品

よくあるご質問(FAQ)

Q1. PVCは高温環境で使えますか?
A1. 常用温度は60〜70℃程度までです。それ以上の環境には耐熱樹脂を推奨します。

Q2. 薬品に強いと聞きましたが、すべての薬品に耐えますか?
A2. 酸・アルカリ・塩類には強いですが、有機溶剤には一部弱いものがあります。

Q3. ねじ加工は可能ですか?
A3. 可能です。適切な切削条件と潤滑剤の使用で精度高く仕上げられます。

Q4. 接着及び溶接はできますか?
A4. PVC用接着剤で容易に接着可能です。また、溶接加工にも適した素材です。

Q5. 屋外使用は可能ですか?
A5. 紫外線で劣化しやすいため、屋外では耐候性処理やカバーを推奨します。

Q6. 板厚に制限はありますか?
A6. 市販板材は厚さ0.5mm〜100mm程度まで流通しています。

Q7. 加工精度はどの程度出せますか?
A7. 1/100mm台で公差管理します。±0.03mm程度の精密加工は可能です。(条件や形状によります)

Q8. 少量生産にも対応していますか?
A8. はい、1個からの試作、そして小ロット生産にも対応可能です。

ご依頼から納品までの流れ

  1. お問い合わせ・お見積もり依頼(図面支給
  2. お見積もり作成
  3. ご発注
  4. 製作(切削加工、接着加工、溶接加工、曲げ加工)
  5. 検査・梱包・納品

まとめ

ポリ塩化ビニール樹脂(PVC樹脂)は、耐薬品性・電気絶縁性・加工性に優れた万能素材です。
今回の事例では、旋盤とマシニングセンターを併用し、精度の高い切削加工を実現しました。
コストパフォーマンスが高く、化学機器や工業部品に最適です。
1個の試作から小ロット生産まで柔軟に対応可能です。
用途や環境に応じて、PVCのバリエーションも選択できます。
ポリ塩化ビニール樹脂(PVC樹脂)加工に関するご相談がありましたら、お気軽にご連絡ください。

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