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ミオレックスPGX-595加工品|断熱材・耐熱材の切削加工

- プラスチック加工品例 -

ミオレックスPGX-595加工品|断熱材・耐熱材の切削加工

ミオレックス PGX-595旋盤切削加工事例です。汎用旋盤外径φ10×内径φ5.5×長さ8mmの円筒形(パイプ形状)断熱部品を板材から削り出した内容を解説します。

この記事の要点

  1. ミオレックス PGX-595の板材を汎用旋盤で切削加工し、外径φ10×内径φ5.5×長さ8mmの円筒形(パイプ形状)部品を製作した加工事例を紹介します。
  2. 図面確認から外径・内径・長さの切削、バリ取り、寸法検査、梱包出荷まで8工程の加工フローを順を追って解説します。
  3. PGX-595 の特徴である耐熱温度 400℃・アスベストフリー・高強度断熱性と、旋盤加工時の工具摩耗・欠け・粉じん対策について説明します。
  4. マイカレックス MM400ロスナボードホトベールとの性能比較表、および用途別の素材選定ガイドを掲載しています。
  5. 加工時のよくあるトラブルと当社の対策、12項目の FAQ、ご依頼から納品までの流れをまとめています。
ミオレックスPGX-595を汎用旋盤で加工した外径φ10×内径φ5.5×長さ8mmの円筒形部品20個を、様々な向きでランダムに配置し斜め上から撮影
ミオレックス PGX-595を汎用旋盤で切削加工した外径φ10×内径φ5.5×長さ8mmの円筒形(パイプ形状)部品。完成品20個を様々な向きでランダムに並べ、斜め上から全体形状がわかるよう撮影。
ミオレックスPGX-595を汎用旋盤で加工した外径φ10×内径φ5.5×長さ8mmの円筒形部品20個を平置きし、低い目線からクローズアップ撮影
ミオレックス PGX-595の円筒形加工品(外径φ10×内径φ5.5×長さ8mm)20個を置き、目線を低くしてクローズアップ。内径・外径の精度や表面仕上がりが確認しやすい構図。

代表仕様

表1:ミオレックス PGX-595 旋盤切削加工 代表仕様
項目内容
素材ミオレックス PGX-595(ガラス繊維積層・無機系結合剤)
外形寸法外径φ10×内径φ5.5×長さ8mm
加工内容旋盤切削加工(板材からの円筒形削り出し)
加工設備汎用旋盤
切削工具バイト(外径・長さ)、ドリル(内径)
仕上げバリ取り・糸面取り、寸法検査(マイクロメーター)

▶ これまで製作したミオレックス加工事例は、ミオレックス加工事例一覧をご覧ください。

当社の加工実績:掲載加工事例543件(2026年5月現在)。ミオレックス PGX-595 を含む樹脂・断熱材素材の小ロット加工を多数手がけており、試作1個からご対応しています。

ミオレックス PGX-595 精密部品の加工内容と加工方法

工程設計の要点

  1. 図面確認と加工方法の決定:お客様支給の図面を詳細に検討し、外径・内径・長さの加工順序と切削条件を決定します。
  2. 素材の準備と固定:ミオレックス PGX-595 板材を適切なサイズに切り出し、チャックで確実に固定します。
  3. 外径切削加工:バイトで外径をφ10mmに削り出します。
  4. 内径切削加工:ドリルで内径をφ5.5mmに削り出します。
  5. 長さ切削加工:バイトで全長を8mmに削り出します。
  6. バリ取り・糸面取り:エッジ部分を丁寧に処理し、安全性と品質を確保します。
  7. 寸法検査:マイクロメーターによる精密測定で規格値を確認します。
  8. 梱包・発送:最終検査後、適切な梱包材で保護して出荷します。

旋盤加工で注意すべきポイント

  • 工具摩耗の管理:ガラス繊維による摩耗が激しいため、超硬工具またはダイヤモンドコーティング工具の使用と定期的な刃先管理が重要です。
  • 欠け・割れの防止:送り速度と切込み量を抑えた低負荷加工を心がけ、特に内径ドリル加工の出口側のバリ欠けに注意します。
  • 切削速度の最適化:高速すぎると過発熱で素材が劣化し、低速すぎると工具への負担が増すため、適切な周速管理が必要です。
  • 固定方法の工夫:脆性材料のため、チャック圧が強すぎると割れの原因になります。適切な把握力での固定が不可欠です。
  • 粉じん対策:ガラス繊維を含む切削粉が発生するため、集塵機の使用と作業者の防じんマスク着用が必要です。
  • クーラントの選択:ドライ加工またはエアブローを基本とし、素材への浸透・膨潤リスクを踏まえて切削液の使用可否を判断します。
  • 寸法確認のタイミング:断熱材は熱の影響を受けにくい素材ですが、加工中の温度変化による寸法変化にも注意し、加工後に冷却してから最終測定を行います。
この部品の加工について相談する

電話での問い合わせは 0553-33-6927 まで

本製品で使用したミオレックス PGX-595 について

本製品にはミオレックス PGX-595(菱電化成株式会社製)を使用しています。ガラス繊維のシートを積層し、無機系の結合剤で固めた高強度硬質断熱板で、板材として提供されます。本事例では、その板材を汎用旋盤で円筒形(パイプ形状)に削り出しています。

ミオレックスにはグレードや用途に応じた複数の品種があり、PGX-595 はそのうちの一つです。詳しい素材情報は素材解説ページをご確認いただくか、加工依頼時にご相談ください。

ミオレックス PGX-595 の特性と優位性

  • 耐熱温度 400℃:高温環境での断熱板・耐熱部品として使用でき、金型断熱板や電気炉内部材に適しています。
  • アスベストフリー(ノンアスベスト):石綿を含まず、アスベスト代替素材として安全性が高く、法規制に対応した素材選定が可能です。
  • 高い機械的強度:ガラス繊維積層構造により構造材としての使用が可能で、断熱材としては優れた強度を持ちます。
  • 寸法安定性:温度変化に対して安定した形状を維持するため、精密な断熱部品の製作に適しています。
  • 電気絶縁性:電気絶縁性を備えており、電気炉や誘導加熱炉まわりの絶縁断熱部品としても利用されています。

主要物性値

表2:ミオレックス PGX-595 主要特性(確認済み項目)
項目PGX-595 の特性
構成ガラス繊維シート積層 + 無機系結合剤
外観・形態グレー色・硬質板
耐熱温度400℃
燃焼性不燃(鉄道車両用材燃焼試験 19-198K 合格・厚み 1mm)
アスベスト含有なし(ノンアスベスト素材)
主な用途金型・成形機の断熱板、ヒーター・電気炉の断熱材、食品機械の耐熱部品、電車用耐熱部品

※ 上記特性は確認済み情報に基づきます。比重・曲げ強度・熱伝導率などの詳細数値は菱電化成株式会社の公式データシートをご参照ください。

他素材との比較

表3:ミオレックス PGX-595 と主要素材の比較
素材 耐熱性 断熱性 機械的強度 切削加工性 軽量性 コスト指数 汎用性 加工事例
ミオレックス PGX-595 ミオレックス加工事例
マイカレックス MM400 × マイカレックス加工事例
ロスナボード ロスナボード加工事例
ホトベール ホトベール加工事例
ステンレス鋼(SUS304) × ×
アルミ合金(A5052) × ×

凡例:青行 = 本素材(ミオレックス PGX-595)、黄行 = 他の断熱材、白行 = 金属素材。◎優秀・○良好・△やや劣る・×不適。上記は概略比較であり用途・環境により異なります。

ミオレックス PGX-595 を選ぶべきケース・再検討すべきケース

表4:ミオレックス PGX-595 素材選定ガイド
この素材が向いているケース 他素材も検討すべきケース
金型・成形機まわりに断熱板として使いたい(樹脂成形・ゴム成形・ダイカスト用) 400℃を超える高温環境が必要な場合(マイカレックスやロスナボード等を検討)
アスベストを含まない安全な耐熱部品に置き換えたい 軽量性を最優先する用途(ロスナボード等の低比重断熱材を検討)
ヒーターや電気炉まわりの断熱・絶縁を同時に確保したい 切削加工の頻度が高く工具コストを抑えたい場合(加工性の高い素材を検討)
食品機械・繊維機械・電車など幅広い産業向けの耐熱部品を試作・小ロット生産したい 強度よりも断熱性を最優先し、構造負荷がほぼかからない用途(断熱ウール系材料も選択肢)
板材から円筒形・異形状に旋盤やマシニングで削り出す精密断熱部品が必要 コスト優先で量産する場合(射出成形対応の熱可塑性耐熱樹脂を検討)

※ 上記は概略ガイドです。判断に迷う場合はご相談ください。

長所と短所

表5:ミオレックス PGX-595 の長所・短所
長所 短所・注意点
耐熱温度 400℃ で幅広い高温用途に対応 工具摩耗が激しく、加工コストが高め
アスベストを含まない安全な素材(ノンアスベスト) 脆性があり欠け・割れが生じやすい
断熱材としての高い機械的強度(構造材として使用可) ガラス繊維を含むため粉じん対策が必要
優れた寸法安定性電気絶縁性 断熱材の中では比重がやや大きい
旋盤・マシニングで複雑形状への切削加工が可能 素材コストが一般熱可塑性樹脂より高価

よくあるトラブルと当社の対策

表6:ミオレックス PGX-595 加工でよくあるトラブルと当社の対策
トラブル 主な原因 当社の対策
エッジの欠け 切込み量過多・工具の切れ刃鈍化 送り速度・切込み量を抑え、切れ味の鋭い工具に早期交換
工具の早期摩耗 ガラス繊維による研磨作用 超硬工具またはダイヤモンドコーティング工具を採用し、工具寿命を管理
寸法精度のばらつき チャック圧不均一・工具摩耗による切削力変動 適切な把握力での固定と定期的な工具確認、加工後の冷却後測定
内径の粗れ・欠け ドリルの切れ刃鈍化・送り速度過大 ドリル送り速度を抑え、出口付近で一段と低減、バックアップ材の活用
粉じんの飛散 ガラス繊維含有による細粉発生 集塵機の使用・防じんマスク着用・加工エリアの区画管理

加工不良や材料特性にお困りの場合は、お気軽にご相談ください。素材の特性を踏まえた最適な加工方法をご提案します。

加工が活躍する分野

  • 産業機械・金型分野:樹脂・ゴム成形機やダイカスト機の断熱板として、金型温度の安定化と機械本体への熱伝導を防止します。
  • 加熱・炉設備分野:ヒーターや誘導加熱炉・電気炉の断熱部品として、省エネ効果と設備保護に貢献します。
  • 交通・食品・繊維機械分野:電車用耐熱部品、食品機械の耐熱部品、繊維機械の断熱材、ヒートシール機用断熱材など幅広い産業で使われます。
  • 試作・開発分野:1個からの小ロット生産で対応できるため、断熱部品の試作・仕様確認・新製品開発の初期検討にも最適です。

よくある質問(FAQ)

Q1. ミオレックス PGX-595 はどのような素材ですか?

A1. ガラス繊維シートを積層し無機系結合剤で固めた高強度の硬質断熱板です。耐熱温度400℃・アスベストフリー・優れた機械的強度が特徴で、菱電化成株式会社が製造しています。

Q2. 板材から円筒形(パイプ形状)に加工できますか?

A2. はい、対応しています。本事例のように板材を汎用旋盤で外径・内径・長さの順に切削することで、外径φ10×内径φ5.5×長さ8mmの円筒形部品を製作しました。

Q3. 旋盤加工で特に注意すべきことは何ですか?

A3. ガラス繊維による工具摩耗が激しいため超硬・ダイヤモンドコーティング工具の使用が重要です。また脆性があるため送り速度・切込み量を抑え、欠け防止に配慮します。

Q4. 加工時にアスベストのような有害粉じんは出ますか?

A4. PGX-595 はアスベストを含まないノンアスベスト素材ですが、ガラス繊維を含むため切削時には集塵機の使用と防じんマスク着用による粉じん対策が必要です。

Q5. 1個から加工を依頼できますか?

A5. はい、試作1個からご対応しています。まずはお問い合わせフォームまたはお電話でご相談ください。

Q6. 図面はどのような形式で提供すればよいですか?

A6. PDF形式の図面をメールでお送りいただくのが一般的です。紙図面や DXF・STEP などの CAD データにも対応しています。

Q7. 納期の目安を教えてください。

A7. 加工内容や数量により異なりますが、標準的な部品で5〜7日程度です。お急ぎの場合はご相談ください。

Q8. 耐熱温度 400℃ まで連続使用できますか?

A8. 仕様上の耐熱温度は400℃ですが、使用荷重や雰囲気・使用サイクルによって実際の限界は異なります。重要な用途では事前にメーカーデータシートと実機テストで確認することを推奨します。

Q9. 加工精度はどの程度ですか?

A9. 汎用旋盤による一般的な切削加工では±0.1mm程度を基準としています。より高い精度が必要な場合はご相談ください。

Q10. マイカレックスやロスナボードと何が違いますか?

A10. マイカレックスは雲母系で高耐熱・高強度ですが高コストです。ロスナボードはケイ酸カルシウム系で軽量・高断熱ですが強度はやや低めです。PGX-595 はガラス繊維積層により強度と断熱性のバランスが優れています。

Q11. 食品機械に使用できますか?

A11. 食品機械の耐熱部品として使用されている素材です。用途や規制要件により対応可否が異なる場合がありますので、個別にご相談ください。

Q12. 加工後の検査はどのように行いますか?

A12. マイクロメーターや測定機を用いた寸法検査と外観検査を実施し、規格を満たした製品のみ出荷しています。

ご依頼から納品までの流れ

  1. お問い合わせ・図面のご送付:メールフォームまたはお電話でご連絡いただき、PDF図面や加工仕様をお送りください。
  2. お見積もり:素材・加工内容・数量をもとに、納期と金額のご案内をします。
  3. ご注文・加工開始:ご発注確定後、素材の手配と加工プログラムの作成を行い、加工を進めます。
  4. 寸法検査・品質確認:完成品はマイクロメーターによる寸法検査と外観検査を実施し、品質を確認します。
  5. 梱包・出荷:適切な梱包材で保護し、安全にお届けします。

まとめ

ミオレックス PGX-595 は耐熱温度400℃・アスベストフリーの高強度断熱板で、汎用旋盤による切削加工で円筒形・パイプ形状の断熱部品を精度よく製作できます。工具摩耗や欠けへの対処が必要な素材ですが、当社では材料特性を熟知した加工実績があり、試作1個から小ロット生産まで対応しています。断熱部品の加工についてはお気軽にご相談ください。

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