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MCナイロンギア加工品

- プラスチック加工品例 -

MCナイロンギア加工品

【MCナイロンギア加工品】

【MCナイロンギア加工品】

MCナイロンギア加工品です。
外寸はφ105×60mm。
MCナイロン(MC901)の丸棒材を削り、大小2種類の並歯の平歯車が2個ついたギアを作りました。
歯形、モジュール、圧力角、歯数、基準ピッチ円直径、全歯タケなどがわかれば、ギアを切ることができます。

[注]:歯車(ギア、ギヤ)の加工には、図面(歯車の形状情報)が必要です。

(※これまで作ったギア加工製品はこちら → ギア加工品)
(※詳しい素材情報はこちら → MCナイロン(MC Nylon))

 

「MCナイロンギア加工品」の加工内容・加工方法の詳細解説

このMCナイロンギア加工品は、お客様からご支給いただいた図面に基づき、MC901(MCナイロン)の丸棒材を使用して製作された精密切削加工品です。外寸φ105×60mmの複合機能を持つギアとして、高度な切削技術を駆使して仕上げました。

加工工程では、まずNC旋盤を使用して外径の削り出し加工を行い、続いて大小2種類のギア間に設ける溝の切削加工を実施しました。内径部の加工では、穴あけ加工とOリング用の溝切り加工を精密に行い、シール性能を確保しています。

最も技術的に高度な工程は、NC歯車加工機(歯切り盤)による歯車加工です。歯切りカッターを使用して、異なるモジュールを持つ2種類の平歯車を同一ワーク上に加工しています。この複合加工により、一体型の高精度ギアシステムを実現しました。

▶ これまで作ったギア加工製品はこちら → ギア加工品

加工工程ステップ

  1. 材料準備:MCナイロン(MC901)丸棒材の寸法確認と前処理
  2. NC旋盤加工:バイトを使用した外径削り出しと溝加工
  3. 穴あけ加工:内径部への精密穴あけとOリング溝の切削
  4. 歯車加工:NC歯車加工機による大小2種類のギア(ギヤ、歯車)を加工
  5. 仕上げ加工:バリ取りと表面仕上げ処理
  6. 品質検査:寸法検査と歯車精度の確認
  7. 最終検品:外観検査と機能確認テスト

加工上のポイント

  • 材料の前処理:MCナイロンの吸湿特性を考慮した適切な保管と乾燥処理
  • 切削条件の最適化:樹脂材料特有の熱変形を防ぐ適切な切削速度と送り量の設定
  • 工具選定:MCナイロンの特性に適したバイトと歯切りカッターの選択
  • クランプ方法:変形を最小限に抑える適切な固定方法の採用
  • 冷却対策:切削熱による寸法変化を防ぐ効果的な冷却システム
  • バリ取り技術:樹脂特有のバリを美しく除去する専用技術の適用

MCナイロンとは

MCナイロンは、モノマーキャストナイロンの略称で、優れたエンジニアリングプラスチックとして幅広い産業分野で活用されている高性能樹脂素材です。従来の射出成形ナイロンとは異なる製造方法により、より均質で高強度な特性を実現しています。

この素材は、耐摩耗性に優れ、機械部品として長期間の使用に耐える耐久性を持っています。また、軽量でありながら高い機械的強度を有するため、金属部品の代替材料として注目されています。

化学的特性では、多くの有機溶剤に対して優れた耐性を示し、工業環境での使用に適しています。電気絶縁性も良好で、電気・電子機器の部品としても重要な役割を果たしています。

寸法安定性と加工性の両立が特徴で、精密な切削加工により複雑な形状の部品製作が可能です。温度変化に対する安定性も良好で、-40℃から120℃までの幅広い温度範囲で使用できます。

MCナイロンは自己潤滑性を持ち、無給油での摺動部品として使用できるため、メンテナンスコストの削減にも貢献します。さらに、食品衛生法に適合した処理を行うことにより、食品機械用部品として利用することもできます。

これらの特性により、MCナイロンはギア、ベアリング、ガイド、ローラーなど、高い信頼性が要求される機械部品の素材として、多くの産業分野で選ばれ続けています。

MCナイロンの素材バリエーションと特徴

  • MC901:基本グレードでバランスの取れた機械特性(青色)
  • MC900NC:基本グレードのナチュラル色バージョン(ナチュラル色)
  • MC801:耐候性を高めたグレード(濃灰色)
  • MC703HL:摺動性が高いグレード(紫色)
  • MC602ST:高強度・耐熱グレード(茶色)
  • MC501CDR2:導電・帯電防止グレード(黒色)
  • MC501CDR6:帯電防止グレード(黒色)
  • MC501CDR9:帯電防止・耐熱グレード(黒色)
  • MC500ASR11:ノンカーボン帯電防止グレード(アイボリー・ナチュラル色)

MCナイロンの長所・短所比較表

項目 長所(メリット) 短所(デメリット)
機械的強度 引張強度90MPa、曲げ強度110MPaの高強度 金属材料と比較すると強度は劣る
耐摩耗性 優れた耐摩耗性、自己潤滑性を持つ 極端に高荷重では摩耗が進行する場合がある
重量 比重1.16で軽量、金属の約1/7の重さ 軽量すぎて慣性力が不足する用途もある
加工性 切削加工が容易、複雑形状にも対応可能 熱変形しやすく、加工条件の調整が必要
耐薬品性 多くの有機溶剤や油脂類に対して優れた耐性 強酸や一部の化学物質には侵される
電気特性 優れた絶縁性(体積抵抗率1013Ω・m) 導電性が必要な用途には不適
温度特性 -40℃~120℃の幅広い使用温度範囲 高温では物性が低下、寸法変化が発生
吸湿性 適度な吸湿により自己潤滑性を発揮 吸湿により寸法変化や物性変化が生じる
コスト 金属材料と比較してリーズナブル 汎用樹脂と比較すると高価

MCナイロン(MC901)・他樹脂素材・金属素材の比較表

項目 MCナイロン
(MC901)
POM
(ポリアセタール)
PEEK 炭素鋼
(S45C)
アルミ合金
(A5052)
比重 1.16 1.41 1.30 7.85 2.68
引張強度 (MPa) 90 70 100 686 260
使用温度範囲 (℃) -40~120 -40~90 -70~260 -40~400 -200~200
耐摩耗性
自己潤滑性 × ×
耐薬品性
電気絶縁性 × ×
加工性

MCナイロン(MC901)の優位点

上記比較表から、MCナイロン(MC901)の優位点として以下が挙げられます:

  • 軽量性:金属材料と比較して大幅な軽量化が可能(鋼材の約1/7、アルミの約1/2)
  • 優れた自己潤滑性:無給油での摺動が可能、メンテナンスコストを削減
  • バランスの良い総合特性:強度、耐摩耗性、加工性のバランスが優秀
  • 優れた電気絶縁性:電気・電子機器部品として安全に使用可能
  • コストパフォーマンス:高性能樹脂としては比較的リーズナブル

MCナイロン(MC901)主要物性値

項目 試験方法 単位 測定値
比重 JIS K7112 1.16
引張降伏応力 JIS K7161 MPa 90
引張破壊時呼び歪 JIS K7161 % 17
引張弾性率 JIS K7161 MPa 3,800
曲げ応力 JIS K7171 MPa 110
曲げ弾性率 JIS K7171 MPa 3,300
圧縮降伏応力 JIS K7181 MPa 96
シャルピー衝撃強度 JIS K7111 kJ/m2 3.8
荷重たわみ温度 JIS K7191 218
ロックウェル硬度 JIS K7202 HRM 119
線膨張率 JIS K7197 ×10??/K 8.7
熱伝導率 レーザフラッシュ法 W/m・K 0.38
体積抵抗率 JIS K7194 Ω・m 1013
絶縁破壊強さ JIS K6911 MV/m 17
吸水率(23℃×24h) JIS K7209 % 0.3

※上記測定値は参考値です。実際の用途では事前テストをお勧めします。

MCナイロンの主な使用場面・用途

産業機械分野

  • 歯車・ギア:減速機、伝動機構、工作機械のギア部品
  • ベアリング・軸受:回転機械の軸受け、スラスト軸受け
  • ガイド・摺動部品:リニアガイド、スライドレール、案内部品
  • ローラー・プーリー:搬送機械のローラー、ベルトプーリー

食品機械分野

  • 包装機械部品:シール機構、カッター部品、ガイドローラー
  • 搬送システム:コンベアー部品、仕分け機械の摺動部
  • 充填機部品:ポンプ部品、バルブシート、パッキン
  • 混合・攪拌機部品:スクリュー、パドル、ミキサー部品

自動車・輸送機器分野

  • エンジン周辺部品:タイミングギア、カムギア、オイルポンプ部品
  • 足回り部品:サスペンション部品、ブレーキ部品の摺動部
  • 内装部品:シートスライド機構、ドアハンドル機構
  • 電装部品:ワイパー機構、パワーウィンドウ部品

電気・電子機器分野

  • OA機器部品:プリンター・コピー機のギア、ローラー
  • 精密機器部品:カメラ機構部品、光学機器の駆動部
  • 家電機器部品:洗濯機、掃除機の内部機構部品
  • 絶縁部品:スイッチ部品、コネクター、端子台

建設・土木機械分野

  • 油圧機器部品:シリンダー内部部品、バルブシート
  • 重機部品:ブーム・アーム機構の摺動部品
  • ポンプ部品:インペラー、ケーシング、シール部品

よくあるご質問(FAQ)

Q1. MCナイロンと一般的なナイロン樹脂の違いは何ですか?

A1. MCナイロンはモノマーキャスト製法により製造されるため、射出成形の一般ナイロンと比較して、より均質で高い機械的強度を持ちます。また、耐摩耗性や自己潤滑性に優れ、大型ブロックから精密加工が可能な点が大きな違いです。

Q2. ギア加工において、歯車精度はどの程度まで対応可能ですか?

A2. 当社ではJIS B 1702-1準拠のN7級精度までの歯車加工に対応しております。NC歯車加工機と熟練技術者による精密加工により、様々なモジュール、様々な歯数まで幅広くご対応いたします。

Q3. MCナイロンの加工時に気をつけるべき点はありますか?

A3. MCナイロンは熱に敏感なため、切削熱による変形を防ぐための適切な切削条件設定と冷却が重要です。また、吸湿性があるため、加工前の材料管理は大切です。

Q4. 他の樹脂材料と比較したMCナイロンの優位性は?

A4. MCナイロンは耐摩耗性、自己潤滑性、機械的強度のバランスが優秀で、特に無給油での摺動部品として優れています。POMより耐摩耗性に優れ、PEEKよりもコストパフォーマンスが良いのが特徴です。

Q5. 食品機械での使用は可能ですか?

A5. はい、食品衛生法適合処理(沸騰水1.5時間浸漬)を施すことで、食品機械用部品として利用ができます。

Q6. 小ロット・単品での製作は可能ですか?

A6. はい、1個からの小ロット製作に対応しております。図面支給により、お客様の仕様に完全準拠した特注加工品を短納期で製作。試作品から小ロット生産品まで柔軟に対応いたします。

Q7. 加工納期はどの程度必要ですか?

A7. 標準的な加工品であれば図面受領後7~12営業日での納期となることが多いです。ただし、加工内容の複雑さや材料調達状況により変動するため、詳細納期はお見積時にご確認いただけます。

Q8. 設計・材料選定の相談も可能ですか?

A8. はい、材料選定から設計提案まで幅広くサポートいたします。使用環境や要求性能をお聞かせいただければ、最適なMCナイロングレードの提案加工方法のアドバイスも行っております。

製作フロー

  1. お問い合わせ・図面支給
    お客様より加工依頼と共に、図面データ(PDF、DXF、DWG、IGS、STEP等)をご支給いただきます。確認が必要な際は、仕様詳細についてのヒアリングをいたします。
  2. 技術検討・見積作成
    支給図面を基に技術的検討を行い、最適な加工方法と使用機械を決定。材料費・加工費を含めた見積書を作成します。
  3. 正式発注・製作開始
    見積内容にご承認いただけたら注文書をいただき、材料手配と加工スケジュールを確定し、製作を開始します。
  4. 精密加工・品質管理
    様々な工作機械を使用し、熟練技術者による精密加工を実施します。各工程で寸法検査と品質管理を徹底します。
  5. 最終検査・完成
    加工完了後、図面仕様との照合による最終検査を実施します。
  6. 梱包・納品
    適切な梱包を施し、指定納期に合わせてお客様指定場所へ発送・納品いたします。検査成績書や材料証明書が必要な場合は、注文書へご記載ください。

まとめ

MCナイロンギア加工品は、優れた材料特性と当社の高度な切削技術の融合により実現される、高品質な精密機械部品です。MCナイロン(MC901)の持つ優秀な耐摩耗性、自己潤滑性、機械的強度を最大限に活かし、お客様の厳しい要求仕様にお応えしています。

当社では様々な工作機械を駆使した複合加工を一貫して行うことで、高精度かつ短納期での製品供給を実現しています。特に、このページで紹介した異なるモジュールを持つ複数ギアの同軸加工技術は、当社の技術力の高さを示す代表例と言えるでしょう。

MCナイロンは金属材料の代替として、軽量化、無給油化、コスト削減を同時に実現できる優秀なエンジニアリングプラスチックです。産業機械から食品機械、自動車部品まで幅広い分野での実績を持ち、お客様の製品競争力向上に貢献しています。

図面1枚からの特注加工に対応し、材料選定から設計提案、加工、品質保証まで一貫したサービスを提供しております。豊富な加工実績と確かな技術力で、お客様の多様なニーズにお応えいたします。

MCナイロンを使用した精密加工品の製作をお考えでしたら、ぜひ当社にお任せください。経験豊富な技術スタッフが、お客様の課題解決と製品開発をサポートいたします。お気軽に技術相談やお見積りをご依頼ください。

MCナイロンギア加工に関するご質問・ご相談は、下記よりお気軽にお寄せください。

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