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タカチボックス穴あけ加工品|四角穴+丸穴事例

- プラスチック加工品例 -

タカチボックス穴あけ加工品|四角穴+丸穴事例

ポリカーボネート(PC)製プラスチックボックスへの切削追加工事例です。タカチ電機工業「BCPK303015S」(外径300×300×151mm)に3軸マシニングセンターで蓋の四角穴・側面の四角穴+丸穴を精密加工した内容と工程・素材特性を解説します。

この記事の要点

  1. タカチ電機工業の開閉式プラボックス「BCPK303015S」(ポリカーボネート製・外径300×300×151mm)を対象とした、蓋・側面への穴あけ追加工事例を紹介します。
  2. 蓋に大型四角穴2個196mm×133mm146mm×54mm)と小型四角穴14個4mm×4mm)、側面に四角穴5個18mm×17mm)と丸穴13個φ3.5mm)を3軸マシニングセンターで精密加工しています。
  3. ポリカーボネート切削加工における熱管理・工具選定・固定方法・バリ処理など、実務上の注意点を工程ステップとともに解説します。
  4. ABS樹脂・アクリル(PMMA)・塩化ビニール(PVC)・アルミニウム・ステンレス鋼との特性比較表、および素材選定ガイドを掲載しています。
  5. 穴位置ズレ・クラック・バリ・変形など加工トラブルの原因と当社対策、および12問のFAQでよくある疑問に回答しています。

タカチボックスBCPK303015Sの穴あけ加工事例|ポリカーボネート製プラボックス 蓋四角穴+側面四角穴・丸穴 外径300×300×151mm
[BCPK303015SPC製)に追加工:蓋は四角穴、側面は四角穴+丸穴。外径300×300×151mmのタカチボックス事例]
タカチボックスBCPK303015Sの穴あけ加工|ポリカーボネート製・開閉式ケース(蓋四角穴・側面丸穴)
[BCPK303015SPC製)に追加工:蓋は四角穴、側面は四角穴+丸穴。外径300×300×151mmのタカチボックス事例]
表1:タカチボックスBCPK303015S 穴あけ加工品の代表仕様
項目内容
素材 ポリカーボネート(PC)
製品型番 BCPK303015S(タカチ電機工業)
外形寸法 300mm×300mm×151mm(メーカー規格品)
加工内容 蓋:四角穴(大型2個・小型14個)側面:四角穴5個+丸穴13個(貫通加工)
加工設備 3軸マシニングセンター
使用工具 フラットエンドミルドリル
仕上げ 糸面取り・バリ取り(全穴実施)
図面支給 お客様よりDXF図面を支給

※ 本事例はお客様支給の紙図面(DXF)に基づき、マシニングセンターで精密切削した受注生産品です。

▶ これまで製作したタカチボックス追加工事例は、タカチボックス追加工事例一覧をご覧ください。

当社の加工実績:掲載加工事例543件(2025年11月現在)。ポリカーボネートを含む各種樹脂素材の小ロット加工を多数手がけており、試作1個からご対応しています。

ポリカーボネート製ボックスの加工内容と加工方法

本事例は、タカチ電機工業のBCPK303015S(ポリカーボネート製・外径300×300×151mm)に対し、お客様支給のDXF図面をもとに3軸マシニングセンターで追加工を施した製品です。

加工工程ステップ

  1. CAD図面確認とCAD/CAMプログラミング – 支給されたDXF図面を解析し、加工経路を最適化したNCプログラムを作成します。
  2. ワーク固定 – プラスチックボックスをマシニングセンターに治具でしっかり固定し、加工中のズレや変形を防止します。
  3. 蓋(上面)の加工フラットエンドミルで大型四角穴2個196mm×133mm146mm×54mm)と小型四角穴14個4mm×4mm)を精密に貫通加工します。
  4. 側面の加工 – フラットエンドミルで四角穴5個18mm×17mm)を加工後、ドリルで丸穴13個φ3.5mm)を貫通加工します。
  5. 糸面取り – 全穴の縁に糸面取りを施し、バリを除去して安全で美しい仕上がりにします。
  6. 検査 – 全穴の寸法精度と表面品質を確認し、図面指示との整合を検証します。
  7. 梱包・出荷 – 検査合格後、適切に梱包してお客様へ納品します。

切削加工で注意すべきポイント

  • 切削速度の最適化 – ポリカーボネートは熱に敏感なため、高速切削による発熱を抑えた適切な切削速度を設定します。溶着や白化の防止に直結します。
  • 工具選定シャープな刃先のフラットエンドミルを使用し、切れ味を維持することでバリやクラックの発生を防ぎます。
  • ワーク固定 – 樹脂素材は金属より柔軟なため、過度な締め付けによる変形を避け、適切な治具で均一に保持します。
  • 送り速度の調整 – 切削負荷を分散させ、材料への熱集中と機械的ストレスを最小限に抑えます。
  • 切削熱の管理 – 必要に応じてエアブロー・切削油を使用し、切削熱の蓄積と切り屑の詰まりを防ぎます。
  • バリ処理の徹底 – 加工後の糸面取りとバリ取りを確実に行い、ケーブル引き回しや組み付け時の安全性を確保します。
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電話での問い合わせは 0553-33-6927 まで


本製品で使用したポリカーボネート(PC)について

本製品に使用しているポリカーボネート樹脂(PC)は、優れた耐衝撃性と光学的透明性を兼ね備えたエンジニアリングプラスチックです。タカチ電機工業BCPK303015Sはこの素材を採用しており、高い寸法安定性と剛性から精密追加工にも適しています。

ポリカーボネートには用途に応じたバリエーションが存在します。一般グレードは透明性と靭性に優れ幅広い用途に使われます。難燃グレードはUL94規格V-0相当の難燃性を持ち電子機器向けに使われます。ガラス繊維強化グレードは剛性と耐熱性がさらに向上しており、精密機器部品に適します。

▶ ポリカーボネート樹脂の詳しい特性・種類については、樹脂加工ドットコムのポリカーボネート樹脂解説ページをご覧ください。


ポリカーボネートの特性と優位性

  • 業界トップクラスの耐衝撃性 – アイゾット衝撃値は一般的な樹脂の中でも最高水準で、落下・衝突に対する破損リスクを大幅に低減します。
  • 高い透明性 – 全光線透過率は約88%で、内部機器の目視確認が必要な筐体や計測器ケースに最適です。
  • 優れた耐熱性 – 荷重たわみ温度(1.82MPa)は130〜135℃で、連続使用温度は-40〜120℃。電子機器の使用環境に対応できます。
  • 電気絶縁性 – 電気を通さないため、制御基板・通信機器など絶縁が必要な用途の筐体として広く採用されています。
  • 軽量性と加工性 – 密度は1.20 g/cm3で金属より大幅に軽く、マシニングセンターによる精密切削加工に適しています。

ポリカーボネートの主要物性値

表2:ポリカーボネート(PC)一般グレードの主要物性値
項目 数値 単位
密度 1.20 g/cm3
引張強度 55〜65 MPa
曲げ強度 80〜95 MPa
衝撃強度(ノッチ付きアイゾット) 640〜850 J/m
荷重たわみ温度(1.82MPa) 130〜135
連続使用温度 -40〜120
吸水率(23℃・24h) 0.15〜0.35 %
全光線透過率(透明グレード) 約88 %

※ 一般グレードの代表値です。グレード・測定条件により数値は異なります。詳細はメーカーデータシートをご確認ください。


他素材との比較表と優位性分析

表3:ポリカーボネートと他素材の特性比較
項目 ポリカーボネート ABS樹脂 アクリル(PMMA) 塩化ビニール(PVC) アルミニウム ステンレス鋼(SUS)
密度(g/cm3 1.20 1.02〜1.08 1.17〜1.20 1.35〜1.45 2.70 7.93
引張強度(MPa) 55〜65 38〜50 55〜75 45〜55 190〜260 520〜620
衝撃強度(アイゾット) ◎ 極めて高い ○ 中程度 × 低い △ やや低い ○ 高い ◎ 極めて高い
透明性 ◎ 優れている × 不透明 ◎ 極めて優れている △ 半透明〜不透明 × 不透明 × 不透明
耐熱性(荷重たわみ温度 ℃) 130〜135 70〜95 70〜100 65〜75 〜200以上 〜800以上
電気絶縁性 ◎ 優れている ◎ 優れている ◎ 優れている ◎ 優れている × 導電性 × 導電性
コスト指数 100 60 75 55 150 200
汎用性 ◎ 高い ◎ 極めて高い ○ 高い ○ 高い ◎ 極めて高い ◎ 極めて高い
加工事例 ポリカーボネート加工事例 ABS樹脂加工事例 アクリル加工事例 塩化ビニール加工事例

※ 評価記号の凡例:◎優秀・○良好・△やや劣る・×不適。数値は代表値であり、グレード・規格により異なります。コスト指数はポリカーボネートを100とした相対値です。

※ 色凡例:青:ポリカーボネート(対象素材) 黄:他樹脂素材 白:金属素材

比較から見るポリカーボネートの優位性

  • 衝撃強度が樹脂の中でトップクラス – ABS・アクリル・PVCと比較して衝撃に格段に強く、落下や振動が想定される機器筐体に適しています。
  • 透明性と強度の両立 – アクリルは透明性に優れるものの衝撃に弱く、ABSは強度があるものの不透明です。ポリカーボネートはこの両方を高水準で兼ね備えています。
  • 耐熱性が樹脂の中で高い水準 – 荷重たわみ温度が130〜135℃と、ABS・アクリル・PVC(いずれも65〜100℃)を大きく上回ります。
  • 金属に対して軽量・絶縁性に優れる – アルミニウムやステンレス鋼は導電性を持つため、電気絶縁が必要な用途ではポリカーボネートが優位です。
  • 錆びない・メンテナンス不要 – ステンレス鋼と比べてもさらに軽量で、錆の心配がなく長期使用に適しています。

ポリカーボネートを選ぶべきケース・再検討すべきケース

表4:ポリカーボネートの素材選定ガイド
この素材が向いているケース 他素材も検討すべきケース
内部基板・計測器の目視確認が必要で、透明性と強度を同時に求める場合 透明性だけを重視するならコストが低いアクリル(PMMA)も選択肢になります(ただし衝撃に弱い)。
制御盤・電子機器筐体など電気絶縁性が必須で、かつ落下・衝突リスクがある場合 コスト最優先で絶縁性も必要ならABS樹脂が候補です(耐衝撃はやや劣る)。
連続使用温度が100℃前後の環境で、かつ軽量性も求める場合 150℃以上の高温環境が継続するならPPS・PEEKの検討をお勧めします。
試作1個から短納期で筐体を用意したい開発・試作段階 屋外使用でUV照射が長期間続く場合はUV安定化グレードの選定や代替素材の検討が必要です。
耐薬品性より耐衝撃性・透明性を優先する制御・計測用途 強溶剤・アルカリと恒常的に接触する用途にはPVCやPPのほうが適している場合があります。

※ 素材選定に迷う場合は、お気軽にご相談ください。用途・環境・コストを踏まえてご提案します。


市販プラスチックボックス追加工の長所と短所

表5:市販プラスチックボックスへの追加工 – 長所と短所
区分 内容
長所 短納期で対応可能 – 市販品をベースとするため、筐体をゼロから製作するよりも大幅に納期を短縮できます。
長所 初期費用を低く抑えられる – 金型製作が不要なため、小ロット生産や開発初期の試作に最適なコスト構造です。
長所 品質が安定している – メーカー規格品を使用するため、材料品質のばらつきが少なく信頼性の高い仕上がりが期待できます。
長所 1個からの対応が可能 – 試作段階から小ロット生産まで柔軟に対応でき、開発初期のコスト削減に貢献します。
短所 形状の制約がある – 市販品の外形がベースとなるため、完全オリジナル形状は実現できません。
短所 大量生産には不向き – 数百個以上の量産になると、専用金型による射出成形の方がコスト面で有利になる場合があります。
短所 色の選択肢が限られる – 市販品のカラーバリエーションに依存するため、特殊な色指定への対応が難しい場合があります。

※ 小ロット生産(1個〜数十個程度)の試作・開発用途では、市販ボックスへの追加工が最もコストパフォーマンスに優れた手法です。


加工でよくあるトラブルと当社の対策

表6:プラスチックボックス穴あけ加工のよくあるトラブルと対策
トラブル 主な原因 当社の対策
穴位置のズレ 固定不良・プログラムミス 治具による確実な固定CAD/CAMプログラムの事前チェックを徹底しています。
クラック発生 切削速度が高すぎる・工具の鈍り 適切な切削条件の設定シャープな工具の使用でクラックを予防します。
バリの発生 切削速度・送り速度の不適切な設定 最適切削条件の選定全穴の糸面取り処理で仕上がりを担保します。
変形・歪み 固定時の過剰な締め付け・切削熱の蓄積 適切な固定圧力の管理エアブロー・切削油による冷却で変形を抑制します。
寸法精度の不足 工具の摩耗・加工中の熱膨張 工具の定期的な交換温度管理で精度を維持し、加工後に全数検査を実施します。

※ プラスチックボックスの穴あけ加工でお困りの際は、ぜひ当社にご相談ください。


加工が活躍する分野

  • 電子機器・通信機器 – 制御基板用筐体、測定器ボックス、通信機器ケースなど、絶縁性と透明性が求められる用途に広く活用されています。
  • 産業機械・装置 – 制御盤ボックス、操作盤カバー、センサー保護ボックスなど、屋内設備向けの追加工ニーズに対応しています。
  • 医療・研究機器 – 医療用機器筐体、実験装置ボックス、検査装置カバーなど、精度と清潔感が求められる用途に適しています。
  • 試作・開発分野1個からの小ロット対応を活かし、新製品の試作筐体や開発段階での評価用ボックスとして活用されています。コスト・納期ともに従来の金型製作より大幅に有利です。

よくあるご質問(FAQ)

Q1. プラスチックボックスへの穴あけ加工は1個から対応可能ですか?

A1. はい、1個から対応可能です。試作段階や少量生産にも柔軟に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

Q2. 図面がない場合でも加工依頼できますか?

A2. 図面がない場合、スケッチや現物をもとに、当社にてCAD図面作成のサポートを行っております。ご相談ください。

Q3. 加工精度はどの程度ですか?

A3. マシニングセンターによる精密切削加工により、±0.1mm以下の高精度を実現しています。さらに厳しい公差が必要な場合は、±0.05〜±0.025mm程度まで対応可能です。お客様のご要望に応じて対応いたします。

Q4. 納期はどのくらいかかりますか?

A4. 加工内容や数量により異なりますが、標準的な部品で受注後5〜7日程度で納品可能です。お急ぎの場合は2〜4日程度の実績もございますので、ご相談ください。

Q5. ポリカーボネート以外の素材でも加工できますか?

A5. はい、ABS樹脂アクリルPOMMCナイロンなど、各種樹脂素材の加工に対応しています。素材選定のご相談も承ります。

Q6. タカチ電機工業以外のプラスチックボックスにも対応していますか?

A6. はい、対応しています。タカチ電機工業以外でも、Hammond Manufacturing(ハモンド・マニュファクチャリング)、テイシン電機、摂津金属工業(OKW)(GB)、日動電工、E-CALL、IDEC、SparkFun、RS PRO、OTAXなど、お客様が指定されたメーカーのプラスチックボックスを当社で調達して加工することも可能です。もちろん、お客様からボックスをご支給いただいての加工にも対応しております。

Q7. 複雑な形状の穴あけ加工は可能ですか?

A7. マシニングセンターによるNC加工により、複雑な形状や多数の穴あけ加工にも対応可能です。図面をご提供いただければ、正確に加工いたします。

Q8. 加工後のバリ取りは行ってもらえますか?

A8. はい、加工後は糸面取りとバリ取りを標準で実施しています。高品質な仕上がりをお約束します。

Q9. 見積もりは無料ですか?

A9. はい、お見積もりは無料です。図面やご要望をお送りいただければ、速やかにお見積もりを提出いたします。

Q10. 遠方からでも依頼できますか?

A10. はい、北海道から沖縄県まで日本全国からのご依頼に対応した実績があります。図面やデータはメールでお送りいただき、完成品は宅配便で発送いたします。

Q11. 透明なプラスチックボックスでも加工できますか?

A11. はい、透明なポリカーボネート製ボックスやアクリル製ボックスの加工にも対応しています。透明性を損なわないよう、丁寧に加工いたします。

Q12. 追加工後のボックスに塗装やシルク印刷は可能ですか?

A12. 当社では加工のみの対応となりますが、提携先の塗装・印刷業者に外注することが可能です。ご要望があればお気軽にご相談ください。


ご依頼から納品までの流れ

  1. お問い合わせ・図面支給お問い合わせメールフォームまたはFAX(0553-32-1502)にて、図面(DXF・PDF等)をご支給ください。
  2. 図面確認・お見積もり – ご支給いただいた図面を確認し、加工内容・数量に基づいてお見積もりを作成・ご提出します。
  3. ご注文・加工開始 – ご注文書をいただいた後、CAD/CAMプログラミングを行いマシニングセンターで精密切削加工を実施します。
  4. 検査 – 加工完了後、全穴の寸法精度・表面品質を検査し、図面との整合を確認します。
  5. 梱包・納品 – 検査合格後、適切に梱包して全国へ発送いたします。

まとめ

市販のプラスチックボックスへの追加工は、小ロット生産・短納期・低コストでお客様独自の仕様を実現できる優れた手法です。当社では3軸マシニングセンターによる精密切削加工で±0.1mm以下の精度(条件によっては±0.05〜±0.025mm)に対応しており、試作1個からご依頼いただけます。ポリカーボネートをはじめとする各種樹脂素材の加工に精通した技術力で、お客様のものづくりを支援いたします。

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