塩ビ旋盤加工品
【塩ビ旋盤加工品】

【塩ビ旋盤加工品】

塩ビ旋盤加工品です。
外寸はφ86×40mm。
グレー塩ビ(グレー塩化ビニル、グレーPVC)の丸棒から、旋盤とマシニングセンターを用いて切削加工しています。
内部の穴は中心ではなく、7mm偏心(偏芯)しています。
また、その横の穴にはPT1/8のテーパータップ(ねじ加工)が切られています。
(※これまで作った塩ビ旋盤加工製品はこちら → 塩ビ旋盤加工品)
(※詳しい素材情報はこちら → ポリ塩化ビニル(塩ビ,エンビ,PVC))
塩ビ旋盤加工品の加工内容と加工方法
今回ご紹介する製品は、グレー塩ビ(グレーPVC)丸棒材を使用し、旋盤加工とマシニングセンター加工を組み合わせた特注部品です。精密な寸法公差と滑らかな仕上げ面を実現するため、加工工程を段階的に行い、用途に応じた高い品質を確保しています。
▶ これまで作った塩ビ旋盤加工製品はこちら → 塩ビ旋盤加工品
加工工程ステップ
- 旋盤加工:段付きの外径加工を行い、全体の基本形状を整える。
- フランジ部分加工:マシニングセンターで止まり穴の丸穴あけ加工。
- 偏心ザグリ穴加工:反対側からオフセット位置に大径のザグリ穴を加工。
- PT1/8 テーパーねじ加工:専用タップで精密なテーパーねじを切削。
- バリ取りと仕上げ:エッジ部の面取りと外観仕上げ。
加工上のポイント
- 旋盤加工時の切削条件は適切な設定にし、溶融やバリ発生を防ぐ。
- マシニングセンター加工では切削熱を抑える工具選定とクーラントの使用が重要。
- PT1/8ねじ加工では、テーパー角度精度を確保するため専用タップを使用。
- 素材の弾性変形を考慮し、クランプ圧を適切に調整。
塩ビ(PVC)とは
塩化ビニル(PVC)は、汎用プラスチックの中でも広く利用されている素材で、優れた耐薬品性と加工性を兼ね備えています。価格が比較的安価で入手性が良く、切削加工以外にも接着加工・溶接加工など多様な加工方法に対応可能です。
- 耐酸・耐アルカリ性が高く、薬液環境でも安定。
- 電気絶縁性に優れるため電気部品にも使用可能。
- 機械的強度が高く、剛性を確保しやすい。
- 耐候性に優れ、屋外用途にも使用可能。
- 燃えにくい自己消火性を持つ。
塩ビ(PVC)の素材特性とバリエーション
塩ビは主に硬質塩ビ(Rigid PVC)と軟質塩ビ(Flexible PVC)に分類されます。今回使用したのは硬質グレー塩ビ丸棒材で、特に機械部品や構造部材に適しています。
- 硬質塩ビ:高剛性・耐薬品性・耐候性に優れる。機械部品や配管材に多用。
- 軟質塩ビ:柔軟性があり、防水シートや電線被覆に使用。
- 透明塩ビ:視認性を重視する保護カバーやディスプレイ用途に。
- 導電性塩ビ:静電気対策が必要な半導体関連装置に使用。
塩ビ(PVC)の長所・短所
| 長所(特徴・特性) |
短所(特徴・特性) |
| 耐酸・耐アルカリ性に優れる |
耐熱温度が低め(約60〜70℃) |
| 加工が容易で寸法精度が出しやすい |
低温で衝撃に弱い |
| 耐候性・耐紫外線性が高い |
溶剤によっては膨潤・劣化する |
| 価格が比較的安価 |
耐摩耗性は樹脂の中で中程度 |
| 自己消火性を持つ |
環境負荷物質として処理に注意が必要 |
塩ビ(PVC)の主な用途例
- 化学プラント設備部品
- 耐薬品性が必要な配管部品
- 電気絶縁部品
- 屋外サイン・建築外装材
- 装置カバーや保護ケース
- 水処理設備部品
塩ビ(PVC)の主な物性値
| 物性項目 |
数値 |
単位 |
| 比重 |
1.38 |
– |
| 引張強さ |
50〜60 |
MPa |
| 曲げ弾性率 |
2,900 |
MPa |
| 耐熱温度(連続使用) |
60〜70 |
℃ |
| 線膨張係数 |
5×10-5 |
/K |
| 絶縁破壊強さ |
40 |
kV/mm |
塩ビ(PVC)と他素材の比較
| 素材 |
耐薬品性 |
耐熱性 |
機械強度 |
加工性 |
価格 |
| 塩ビ(PVC) |
◎ |
△ |
○ |
◎ |
◎ |
| POM(ポリアセタール) |
○ |
○ |
◎ |
◎ |
○ |
| PPS(ポリフェニレンサルファイド) |
◎ |
◎ |
◎ |
○ |
△ |
| アルミ |
△ |
○ |
◎ |
○ |
○ |
| ステンレス |
○ |
◎ |
◎ |
△ |
△ |
優位点:塩ビ(PVC)は耐薬品性と加工性のバランスが非常に良く、低コストで製作可能。屋外・薬液環境下での安定性も高い。
よくあるご質問(FAQ)
- Q1. 塩ビは食品用途に使えますか?
- A1. 食品衛生法に適合したグレードであれば使用可能ですが、通常の工業用塩ビは不可です。
- Q2. 高温環境で使用できますか?
- A2. 連続使用温度は60〜70℃程度が限界です。高温用途はPPSなどが適しています。
- Q3. ねじ加工は可能ですか?
- A3. 可能です。タップやダイスで高精度なねじ切り加工ができます。
- Q4. 塩ビは屋外で使えますか?
- A4. 耐候性が高いとは言い切れず、屋外使用にはあまり適しておりません。
- Q5. 接着加工や溶接加工はできますか?
- A5. 可能です。専用溶剤や溶接棒を使用して、当社内で加工します。
- Q6. 耐摩耗性はどうですか?
- A6. 中程度です。摺動部品にはPOMやMCナイロンの方が適しています。
- Q7. 透明な塩ビはありますか?
- A7. はい、透明塩ビ板材や透明丸棒材があります。
- Q8. 見積もりにはどのような情報が必要ですか?
- A8. 図面(2D・3D)、見積もり検討数量、が必要です。また、納期希望があればご提示ください。
見積もりから発注までの流れ
- 図面・仕様書のご提供
- 当社による加工可否・コスト検討
- お見積書のご提出
- 仕様・価格・納期のご確認
- 正式ご発注
- 製作・検査・納品
まとめ
塩ビ(塩化ビニル、PVC)は、耐薬品性・加工性・コストパフォーマンスの三拍子が揃った優れた樹脂素材です。
旋盤加工とマシニング加工を組み合わせることにより、複雑形状や高精度な部品製作が可能になります。
また塩ビは、薬液環境でも安定した性能を発揮し、幅広い分野で活躍する素材です。
当社では、素材選定から加工、納品までワンストップで対応いたします。
塩ビ加工に関するご相談・お見積もり依頼は、下記よりお気軽にご連絡ください。
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