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PTFE切削加工品|テフロン特注部品

- プラスチック加工品例 -

PTFE切削加工品|テフロン特注部品

PTFE(テフロン)切削加工品の事例です。深穴・Oリング溝・M4エンザート・M5/Pg7ねじを一体化した特注部品で、耐薬品性・耐熱性・電気絶縁性を活かす用途に対応します。変形しやすいPTFEでも、専用工具と加工条件の最適化により高精度に仕上げています。

この記事の要点

  1. PTFE(テフロン)切削加工品として、40×40×38mmブロックに深穴・Oリング溝・エンザート・ねじを集約した複合精密部品です。
  2. 3軸マシニング+専用工具により、変形しやすいPTFEでも高精度な切削加工を実現しています。
  3. 耐薬品性・耐熱性・電気絶縁性に優れ、半導体・化学・医療分野など過酷環境で使用されます。
  4. 1個からの小ロット対応が可能で、試作から量産まで幅広い加工実績があります。
  5. 関連情報:PTFE加工事例一覧Oリング溝加工事例一覧エンザート挿入事例一覧ねじ切り加工事例一覧ふっ素樹脂素材解説
PTFE(テフロン)特注切削加工品40×40×38mmの全体写真。深穴・Oリング溝・M4エンザート・M5/Pg7ねじを備えた精密部品。
PTFE(テフロン)特注切削加工品|40×40×38mmブロックの全体写真。深穴・Oリング溝・M4エンザートなど複数機能を備えた精密部品です。

PTFE(テフロン)特注部品のOリング溝とM4エンザート部のクローズアップ写真。
Oリング溝(幅2.5×深さ1.5mm)とM4エンザートのクローズアップ。PTFEでも確実な密封性とねじ強度を確保するための重要加工です。

PTFE切削加工品の代表仕様
項目 内容
素材 PTFE(ポリテトラフルオロエチレン/テフロン) 樹脂板 40t
外形寸法 40×40×38mm
加工内容 深穴加工Oリング溝加工M4エンザート挿入×4M4ねじ×4M5ねじ×2Pg7ねじ×1
加工設備 3軸マシニングセンタータッピング盤
仕上げ 手作業によるバリ取り糸面取り
図面支給 Fax支給図面をもとに加工計画を作成
ロット 1個からの小ロット対応

※上記は本文掲載内容に基づく代表仕様です。詳細寸法・公差・検査項目は図面指示に応じて個別対応いたします。

▶ これまで作ったPTFE加工製品は、PTFE加工事例一覧でご覧いただけます。

PTFE樹脂の素材情報は、ふっ素樹脂素材解説でご確認いただけます。


PTFE切削加工の詳細技術解説

当社では、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の精密切削加工において、長年培った専門技術と豊富な実績を有しています。本製品は40×40×38mmのブロック形状に、3軸マシニングセンターによる高精度加工エンザート挿入技術を組み合わせた特注精密部品です。

PTFE樹脂は柔軟で弾性変形しやすい特殊素材であり、一般的な金属加工とは異なる専門ノウハウが必要です。熱膨張係数が金属の5~10倍も高いため、加工中の温度管理が極めて重要となります。本製品では、側面にM4×4箇所・M5×2箇所・Pg7ねじ×1箇所、上面にM4エンザートを4箇所挿入し、直径φ18×深さ35mmの深穴幅2.5mm×深さ1.5mmのOリング溝により高い気密性能を実現しています。

PTFE切削加工工程ステップ

  1. 図面解析と加工計画 – Fax支給図面の確認とCAMプログラム作成、工具経路の最適化
  2. 材料準備と粗取り – PTFE板材(40t)の品質確認と必要寸法への粗取り加工
  3. 治具設計と固定 – 弾性変形を防ぐ専用治具によるワーク固定
  4. 外形・穴あけ・溝加工 – フルバックカッターによる6面フライス加工、ドリル・エンドミルによる穴あけ溝加工
  5. 精密仕上げ・Oリング溝加工 – 最終寸法への高精度仕上げとOリング溝加工
  6. 側面タップ加工 – タッピング盤によるM4×4・M5×2・Pg7×1のねじ切り加工
  7. エンザート挿入 – SUS製M4エンザート×4箇所の手作業挿入
  8. バリ取り・最終検査 – 手作業による丁寧なバリ取り・糸面取りと寸法・外観・機能の検査

PTFE切削加工で注意すべき重要ポイント

  • 温度管理の徹底 – 加工熱による寸法変動を防ぐため、適切な冷却と室温管理を実施
  • PTFE専用工具の使用 – 超硬エンドミル・ドリルによる精密加工で、バリ発生と切削速度を最適化
  • 固定法の工夫 – 適切なクランプ圧とバックアップ治具による弾性変形の防止
  • 切削油剤の選定 – PTFE適応クーラントによる表面品質の向上と工具寿命の延長
  • クリープ対策 – 長時間固定による変形を避ける加工時間の最適化

本製品で使用したPTFE樹脂について

本製品にはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂の40t板材を使用しています。PTFEは「テフロン」の商標名で広く知られるフッ素樹脂の代表格であり、連続使用温度260℃の卓越した耐熱性ほぼ全ての化学薬品に対する耐性を持つ特殊素材です。

用途に応じて、純PTFE(バージンPTFE)のほか、ガラス繊維充填(強度・寸法安定性向上)、カーボン充填(耐摩耗性向上)、青銅充填(高荷重対応)、MoS2充填(超低摩擦)など多彩なグレードをご用意しています。詳しくはふっ素樹脂(テフロンほか)素材解説ページをご覧ください。

PTFE樹脂の特性と優位性

  • 卓越した耐熱性 – 連続使用温度260℃、融点327℃。高温環境でも長期間安定した性能を維持します。
  • 超低摩擦性 – 摩擦係数0.05~0.1は固体材料中最小レベル。無潤滑での摺動用途に最適です。
  • 優秀な耐薬品性 – 強酸・強アルカリ・有機溶剤を含むほぼ全ての化学薬品に対して不活性。半導体・化学プラント分野での使用実績が豊富です。
  • 卓越した電気絶縁性 – 体積抵抗率1018Ω・cm、誘電率2.1。高電圧機器から高周波回路基板まで幅広く使用されています。
  • 非粘着性・耐候性・難燃性 – 汚れや薬品が付着しにくく、屋外環境でも劣化しにくい安定した素材です。

PTFE樹脂の主要物性値

PTFE樹脂の主要物性値一覧
物性項目 数値 単位 測定規格
密度 2.13~2.20 g/cm3 JIS K7112
融点 327 JIS K6935
連続使用温度 260 JIS K7726
熱膨張係数 10~20 ×10-5/K ASTM D696
引張強度 20~35 MPa JIS K7162
伸び 200~400 % JIS K7162
摩擦係数(対鋼材) 0.05~0.1 JIS K6935
体積抵抗率 >1018 Ω・cm JIS K6911
誘電率(1MHz) 2.1 JIS K6935
熱伝導率 0.23 W/m・K JIS A1412

※出典:日本弗素樹脂工業会公表データ

PTFE・他樹脂・金属との比較表と優位性分析

PTFE・POM・PEEK・SUS316・A5052の特性比較
比較項目 PTFE POM樹脂 PEEK樹脂 SUS316 A5052
密度(g/cm3 2.13~2.20 1.41 1.30~1.32 8.00 2.68
連続使用温度(℃) 260 80~100 250 800+ 200
摩擦係数 0.05~0.1 0.2~0.35 0.3~0.4 0.4~0.6 0.4~0.5
耐薬品性 ◎超優秀 ○良好 ◎優秀 △限定的 △限定的
電気絶縁性(Ω・cm) 1018 1014 1016 導電体 導電体
引張強度(MPa) 20~35 60~70 90~100 480~650 220
比重あたりコスト 極高
加工性(切削) ○特殊技術要 ◎容易 ○可能 ○可能 ◎容易
加工品事例 PTFE加工品事例 POM加工品事例 PEEK加工品事例

■ PTFE(対象樹脂)■ 他の樹脂素材■ 金属素材

PTFEの圧倒的な優位点

  • 超低摩擦性(0.05~0.1) – 固体材料中で最小レベルの摩擦係数。無潤滑摺動の用途では唯一無二の選択肢となります。
  • 圧倒的な耐薬品性 – 強酸・強アルカリ・有機溶剤など、ほぼ全ての化学薬品に耐性。金属では腐食する環境でも長期使用が可能です。
  • 卓越した電気絶縁性(1018Ω・cm) – 高電圧機器や精密電子部品に必須の特性。誘電率2.1の低さは高周波回路基板にも最適で、「代替不可能な特殊用途」における最適解として産業界で重要な地位を占めています。

PTFE樹脂の長所・短所分析

PTFE樹脂の長所・短所まとめ
長所(優れた特性) 短所(注意すべき特性)
超低摩擦性
摩擦係数0.05~0.1で、固体材料中最小レベル。無潤滑摺動が可能です。
機械的強度の低さ
引張強度20~35MPaと低く、衝撃や高荷重に弱い特性があります。
優秀な耐薬品性
ほぼ全ての化学薬品に対して不活性。強酸・強アルカリ環境でも安定使用できます。
高い熱膨張率
10~20×10-5/Kと金属の5~10倍高く、温度変化で寸法変動が大きくなります。
卓越した耐熱性
連続使用温度260℃、融点327℃。長期間安定した性能を維持します。
加工の困難さ
柔軟で弾性があり、切削時にバリが発生しやすく、専門技術が必要です。
優れた電気絶縁性
体積抵抗率1018Ω・cmの超高絶縁性により、高電圧機器に最適です。
高い材料コスト
一般樹脂の5~10倍の材料価格で、コスト管理が重要となります。
非粘着性
表面エネルギー極小で、汚れや薬品が付着せず、メンテナンスフリーです。
接着・溶着困難
化学的不活性により、一般的な接着剤では接着できません。
耐候性・難燃性
屋外環境でも劣化せず、UL94 V-0の難燃性を持ちます。
クリープ特性
長時間荷重下で変形が進行しやすく、用途に応じた対策が必要です。

PTFE加工でよくあるトラブルと当社の対策

PTFE切削加工のよくあるトラブルと対策
トラブル 主な原因 当社の対策
寸法精度不良 加工熱による膨張・収縮、クリープ変形 温度管理徹底適切な冷却時間確保、使用環境温度での寸法測定実施
バリの発生 材質の柔軟性、切削条件不適切 PTFE専用超硬工具使用最適切削条件設定、手作業バリ取り実施
ワークの変形 固定圧力過大、加工時の弾性変形 専用治具による適切固定バックアップ材使用、加工順序の最適化
ねじ山の破損 材料強度不足、繰り返し荷重 SUS製エンザート挿入による強度確保、適切なねじ深さ設計
表面粗さ不良 工具摩耗、送り速度不適切 工具定期交換切削油剤最適選定、仕上げ加工条件の最適化

※PTFE加工でお困りの際は、豊富な実績を持つ当社にぜひご相談ください。図面段階からの技術サポートも行っております。

お問い合わせメールフォーム

電話での問い合わせは 0553-33-6927 まで

当社のPTFE加工が活躍する分野

  • 半導体製造装置分野 – エッチングガス環境での耐薬品性部品、ウェハー搬送治具、真空チャンバー内部品など、高純度環境に対応した精密部品を製作しています。
  • 化学・医薬品製造分野反応容器ライニング部品、配管継手、バルブシート、ポンプ部品など、強酸・強アルカリ環境下での耐食部品の加工実績が豊富です。
  • 食品製造・医療機器分野FDA規格適合部品、滅菌対応部品、食品接触部品など、安全性と清浄性が要求される用途に対応しています。
  • 電子・電気機器分野高周波回路基板、高電圧絶縁部品、コネクタ絶縁体など、優れた電気特性を活かした部品を製作しています。
  • 試作・開発分野1個からの小ロット対応により、新製品開発や性能評価用の試作部品をサポートしています。射出成形では対応困難な形状も、切削加工なら柔軟に対応可能です。

主な加工実績分野

  • 【産業分野】 半導体製造装置 / 化学プラント / 医薬品製造装置 / 食品加工機械 / 分析機器 / 真空装置
  • 【電気・電子分野】 高周波機器 / 高電圧機器 / 絶縁部品 / コネクタ部品 / 電子部品実装治具
  • 【自動車・輸送機器】 エンジン部品シール / 燃料系統部品 / 電装部品絶縁材
  • 【試作・研究開発】 新製品試作部品 / 性能評価部品 / 実験装置部品 / 小ロット特注部品

PTFE加工に関するよくあるご質問(FAQ)

Q1. PTFEの切削加工は他の樹脂と比べて何が難しいのでしょうか?

A1. PTFEは熱膨張率が金属の5~10倍(10~20×10-5/K)と高く、加工中のわずかな温度上昇でも寸法が大きく変動します。また柔軟で弾性があるため、ビビリやバリが発生しやすい素材です。当社ではPTFE専用超硬工具と最適化された切削条件によりこれらの課題を克服しています。

Q2. エンザート(インサート)の挿入はなぜ必要なのですか?

A2. PTFE樹脂は機械的強度が低く(引張強度20~35MPa)、直接ねじ切りするとねじ山が潰れやすい特性があります。SUS製エンザートを挿入することでステンレス製ねじ穴の強度を確保し、繰り返し締結や高トルクにも対応できます。本製品ではM4エンザートを4箇所に挿入しています。

Q3. PTFEの加工精度はどの程度まで可能ですか?

A3. 当社では一般公差±0.1mm、精密部位で±0.025mm~0.05mmまでの加工精度を実現しています。PTFEの高い熱膨張率を考慮し、使用環境温度での寸法管理も行っています。

Q4. 小ロット(1個~10個程度)でも加工可能でしょうか?

A4. はい、1個からの小ロット加工に対応しています。図面をいただければ1~2営業日でお見積りをご提示いたします。特注精密部品の製作実績が豊富ですので、お気軽にご相談ください。

Q5. PTFEと他のフッ素樹脂(PFAやFEP)との使い分けは?

A5. PTFEは耐熱性・耐薬品性が最も優れ(連続使用温度260℃)、PFAは溶融成形が可能で複雑形状に対応(250℃)、FEPは透明性があり光学用途に適します(200℃)。切削加工では主にPTFEを使用し、用途に応じて最適な素材をご提案いたします。

Q6. 食品グレードのPTFE加工は対応していますか?

A6. FDA規格適合の純PTFEを使用した食品グレード加工に対応しています。食品機械・医療機器など高い安全性が要求される用途での実績があり、必要に応じて材料証明書(ミルシート)も提供いたします。

Q7. 充填材入りPTFE(ガラス繊維充填など)の加工は可能ですか?

A7. ガラス繊維充填、カーボン充填、青銅充填PTFEなど各種グレードの加工に対応しています。充填材により工具摩耗が増しますが、最適な刃物選択と加工条件により高品質な仕上げを実現します。高荷重用途や寸法安定性が必要な場合は、充填材入りグレードをお勧めします。

Q8. PTFEの接着や他素材との接合は可能ですか?

A8. PTFEは化学的に不活性なため、一般的な接着剤では接着困難な素材です。機械的嵌合(ボルト止め・圧入など)による接合方法をご提案いたします。

Q9. 高温環境での使用を考えていますが、注意点はありますか?

A9. PTFEは連続使用温度260℃まで対応しますが、高温ではクリープ変形が発生しやすくなります。高温・高荷重の用途にはガラス繊維充填グレードをお勧めします。また熱膨張による寸法変化(約1%/100℃)を考慮した設計が必要です。

Q10. 加工時のバリ取りはどの程度まで対応できますか?

A10. 当社では専用刃物と加工条件最適化でバリの発生を最小限に抑え、手作業による丁寧なバリ取りを実施しています。糸面取り(C面取り0.2~0.5mm程度)も標準で対応し、組立時の安全性と品質を確保します。

Q11. 図面がなくても相談できますか?

A11. はい、概略図やスケッチからでもご相談いただけます。使用用途・要求性能をお聞きし、最適な形状・寸法・材質をご提案いたします。必要に応じて図面作成も承ります(別途お見積り)。

Q12. 納期はどの程度かかりますか?

A12. 加工内容や数量により異なりますが、標準的な部品で5~7日程度です。お急ぎの場合は特急対応も可能ですので、まずはご相談ください。正確な納期はお見積時にご提示いたします。

ご注文から納品までの流れ

  1. お問い合わせ・図面提供お問い合わせメールフォームまたはFax(0553-32-1502)にて、加工希望内容と図面データ(PDF、DXF、DWG、IGES、STEP等)をご提供ください。概略図やスケッチからでもご相談可能です。
  2. 技術検討・お見積り作成 – 図面をもとに加工方法・材質・精度を検討し、1~2営業日でお見積書を提出いたします。
  3. 正式ご注文・注文書受領 – お見積内容にご納得いただけましたら、注文書をご発行ください。材料証明書が必要な場合は注文書にご記載ください。
  4. 材料手配・加工準備 – 指定材質のPTFE材料を手配し、専用治具の準備とCAMプログラム作成を行います。
  5. 精密切削加工・品質管理3軸マシニングセンターによる精密加工と各工程での寸法測定・外観検査を実施。エンザート挿入作業も丁寧に行います。
  6. 最終検査・出荷準備 – 図面指定の全項目を最終検査し、梱包・出荷準備を整えてお客様へ出荷予定日をご連絡します。
  7. 製品納品・アフターサポート – 指定の納入先へ確実に納品。納品後も品質や追加加工のご相談に迅速に対応いたします。

まとめ

PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の精密切削加工は、卓越した特性を最大限に活用するために、高度な専門技術と豊富な経験が必要な特殊加工分野です。当社では3軸マシニングセンターによる高精度加工技術PTFE専用の加工ノウハウにより、お客様の厳しい要求仕様にお応えしています。

エンザート挿入技術、バリレス仕上げ、温度管理加工など当社独自の技術により、PTFEの弱点を補完した高信頼性の部品を製作いたします。1個からの小ロット生産に対応しており、図面作成段階からのコンサルティングも行っております。PTFE加工のことなら、豊富な実績と確かな技術力を持つ株式会社三森製作所にお任せください。

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