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PTFE切削加工品

- プラスチック加工品例 -

PTFE切削加工品

【PTFE切削加工品】

【PTFE切削加工品】

PTFE切削加工品です。
外寸は39mm×40mm×40mm。
PTFE樹脂(テフロン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ四ふっ化エチレン)40tの板材より切り出し、マシニングセンターでの精密切削加工にて穴あけ、ネジ穴あけ、ミゾ加工などを行っています。
4つある金属はエンザート(インサート)と言い、M4のネジ穴が開いているステンレス部品(SUS部品)が挿入されています。
PTFE樹脂は柔らかい樹脂素材ですので、エンザートを挿入することによって、ネジ穴の強度を出しています。
エンザートは、自力切削式のセルフ・タッピング・インサートです。

(※これまで作ったPTFE加工製品はこちら → PTFE加工品)
(※詳しい素材情報はこちら → ふっ素樹脂(テフロンほか))

 

PTFE精密切削加工の詳細解説

加工内容・加工方法について

当社では、マシニングセンターを用いたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)の精密切削加工を行っています。加工にはエンドミルやドリルなどの専用刃物を使用し、寸法精度や表面品質にこだわった高品質な仕上げを実現しています。PTFEは熱膨張率が高く、加工中の温度変化によって寸法が変動しやすいため、温度管理や冷却、バリの発生を抑えるための加工条件の最適化が重要です。また、柔らかく弾性が高い素材特性を活かし、複雑形状や微細部品の加工にも対応しています。

PTFE素材の特徴・特性

  • 耐熱性:連続使用温度は約260℃、融点は327℃と非常に高温環境でも安定した性能を発揮します。
  • 耐薬品性:酸・アルカリ・有機溶剤など、ほとんどの薬品に侵されません。
  • 低摩擦性・自己潤滑性:摩擦係数は0.05~0.1と極めて低く、潤滑剤なしでも滑らかに動作します。
  • 非粘着性:表面エネルギーが低く、汚れや薬品が付着しにくい特性があります。
  • 絶縁性:高い電気絶縁性を持ち、電子部品にも多用されています。
  • 耐候性・難燃性:屋外や厳しい環境でも安定した性能を維持し、燃えにくい素材です。

PTFEの主な用途・使用事例

  • 化学・半導体産業:耐薬品性を活かし、配管やバルブ、シール部品などに使用。
  • 自動車・機械産業:ガスケット、パッキン、シール、摺動部品など摩擦や耐熱が求められる部品。
  • 医療・食品業界:安全性・非粘着性を活かし、医療機器や食品機械の部品。
  • 家庭用品:フライパンのコーティング材(テフロン加工)など。
  • 電子・電気分野:優れた絶縁性を活かし、ケーブル被覆や絶縁部品。

他素材との比較とPTFEの優位点

素材 耐熱性 耐薬品性 摩擦係数 絶縁性 非粘着性 加工性
PTFE ◎260℃ ◎0.05-0.1 △(難)
POM樹脂 ○100℃ ○0.2
ナイロン △90℃ ○0.2
金属(SUS) ×0.3-0.6 × ×
  • PTFEの優位点:耐熱・耐薬品・低摩擦・非粘着・絶縁性で他の樹脂や金属より圧倒的に優れています。特に高温・薬品環境や潤滑不要な摺動用途では唯一無二の選択肢です。
  • 注意点:機械的強度や耐摩耗性は金属やPOMなどに劣るため、用途に応じて最適な素材選定が必要です。

加工依頼時のポイント・図面作成のヒント

  • 寸法公差・仕上げ指示:PTFEは熱膨張率が高いため、寸法精度が重要な場合は使用環境温度を明記し、必要に応じてアニール処理や温度管理を依頼してください。
  • バリ対策:バリが発生しやすいので、仕上げ工程やバリ取りの有無を図面で指定すると品質が安定します。
  • 形状設計:柔らかい素材特性を考慮し、薄肉や微細形状の場合は加工方法や工具選定について事前相談をおすすめします。
  • 数量・納期:PTFEは射出成形ができないため、少量多品種や試作にも適していますが、納期やコストは事前にご相談ください。

まとめ

PTFEの精密切削加工は、特殊なノウハウと設備が必要ですが、当社では豊富な実績と技術力でお客様のご要望にお応えします。図面作成や素材選定でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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