5S活動で生産性アップ〜整頓…ものづくり現場に浸透
山梨日日新聞 - 2008年8月19日
原油や原材料価格の高騰などで経営環境が厳しさを増している県内中小企業のものづくりの現場で、職場環境の美化や無駄の解消に取り組む「5S」活動が注目を集めている。5Sによる生産管理の推進でコスト削減や生産性アップを実現し、業績改善につなげる企業も出てきた。
「5S」は、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の頭文字。県商工会連合会によると、社内で徹底すべき基本行動として、約20年前から製造業やサービス業の現場で提唱されている。
5S徹底によって環境美化や社員のモラル向上が図れるほか、職場の無駄な資材や作業などの問題点が明確になるため、業務の作業効率改善などに効果的とされる。同連合会は、経営環境の悪化を背景に5Sに着目する企業が増えていることを受け、昨年度から5S活動推進支援事業をスタート。専門家を派遣するなどのサポートをしている。
プラスチック成形の三浦化成工業(忍野村内野、三浦紀元社長)は同事業の補助を受け、昨年4月から取り組みをスタート。5S推進室を設けて身の回りの整理から始め、必要なものがすぐ取り出せるよう置き場を決めて職場の資材や道具の管理を徹底。機械に番号を付け、稼働状況を色分け表示して工場内の状況を一目で把握できるようにした。
同社は「作業の効率が上がったほか、工場視察に来た企業の評価が高まり、新規の取引に結び付くなどの成果があった」としている。
ジュエリーメーカーの光彩工芸(甲斐市竜地、深沢栄二社長)も昨年6月から独自に5S活動をスタート。約160人の全従業員が毎月1000件以上の改善策を提案、自分たちが働きやすい職場づくりを進めている。
より効率的な作業手順に変える工夫や、原材料の仕入れ先を見直すことで数十万円のコスト削減につながるアイデアも出てきたという。深沢社長は「業績改善につながるだけでなく、社員の仕事に対するモチベーションが上がる効果も出ている」と話している。