「コトナリエ」 環境に優しく
読売新聞 - 2008年8月13日
東近江市で16日まで開かれている、25万個のイルミネーションが点灯する「コトナリエ」は、「エコナリエ」を合言葉に、環境に優しい取り組みを強化している。バイオディーゼル燃料(BDF)を使ったイルミネーションやゴミの分別回収のほか、今年は繰り返し使えるコップを利用し、ペットボトルキャップの分別回収も始めた。実行委員会は「きれいなだけでなく、環境問題にも取り組むイベントとして、全国に発信していきたい」と意気込んでいる。
「きれいだけど、電気代もったいないよね」。来場者のひと言が、BDF利用のきっかけだった。2005年。地域振興で湖東商工会青年部が中心となって始めて2年目だった。予想を大きく上回る10万人が訪れたが、副実行委員長の楠亀輝雄さん(39)は「環境の時代に逆行しているように感じた」という。
旧愛東町が発祥の「菜の花エコプロジェクト」に着目し、翌06年からBDFの利用を決めた。旧湖東町内の自治会を通じ、1000リットル以上の廃食用油が集まった。花火の素材には、1日で土に還元する生分解プラスチックを使用した。
07年からは、屋台で使う食器も土で分解されるものに変更。アルミ缶やペットボトル、皿など7種類に分けて捨てる「ごみ分別ステーション」を会場に設置し、スタッフが分別方法をアドバイス。ゴミの量は前年の10分の1になった。終了後、皿は田んぼに埋め、1か月で土に戻ったという。
彦根市から訪れた生花販売業の男性(40)は、ペットボトルをラベル、キャップ、ボトルに分けて捨てた。「何も言われなかったら、そのまま捨てていた。いいアイデア」と感心していた。市内のほかの祭りでも分別回収が進むなど、コトナリエを起点に、環境意識は高まってきているという。
実行委員長の青山孝司さん(34)は「最初は実行委すら『BDFって何』という状況だったが、回を重ねるごとに、意識が変わってきた。今後も積極的に取り組んでいく」と話している。